神戸駅周辺

神戸駅前広場再整備設計業務の公募プロポーザルを広告 年明け早々に委託事業者を選定



神戸市は神戸駅前広場の再整備について基本計画を検討してきました。公表された計画素案に対する市民の意見募集を経て、基本計画が策定されましたが、その直後となる5日に広場再整備設計業務を委託する事業者を選定する公募型プロポーザルを広告しました。

https://www.city.kobe.lg.jp/a36648/shise/kekaku/kensetsukyoku/ekimae_miryoku/kobe.html
「神戸駅前広場再整備設計業務」委託事業者の募集

プロジェクト概要




「人」中心の高質で風格があり、周辺地区の回遊拠点となる駅前広場の構築

主なリニューアルコンセプト


  1. 広場から地域のシンボルとなる湊川神社、さらにその先へと広がるような関係性が感じられる 景観軸を形成する。
  2. JR神戸駅舎を活かした、風格ある広場景観を体感できるランドスケープの構築。 神戸の名を冠するにふさわしい華やかさと美しさを演出する。
  3. 人が交流し、憩う場として居心地の良い設えを整える。
  4. 地上と地下の賑わいが連続するような一体的な空間整備による景観形成を行う。

交通拠点としての再整備計画案


  • 広場内の自転車走行を防ぐ方策の検討等、歩行者のための広場の実現を図る。
  • 需要や利用実態に応じた規模と景観への配慮を兼ねた駐輪場(地下空間の活用を含む)の整備。
  • バスロータリーの機能維持とコンパクト化の両立を図る。
  • 利用実態に即したタクシーロータリーの規模の見直しを図る。
  • 送迎(キス&ライド)のための一般車乗降スペース・身障者用スペースの整備。
  •  シェアサイクルや将来的な次世代パーソナルモビリティを意識した機能配置の検討。駅構内や地下街の店舗への荷捌き機能を整理する。

動線の改良による回遊拠点化


  1. 元町方面とスムーズに往来できるよう、広場⇔まちの回遊へといざなう設えを整備する。
  2. 案内サインの充実等により、ハーバーランドへの動線の分かりやすさを向上させる。新開地や大倉山方面等、神戸駅以西の魅力あるエリアへとつながる、広場内動線を確保する。
  3. 広場内における上下移動経路の分かりやすさや機能を高め、地下街を通る回遊ルートの利便性 を向上させる。

再整備による最終的な達成目標


  • 新たな交流やコミュニケーションを促進するような広場の利活用など、快適で美しい、潤いのある広場が地域の価値を高める場となることを目指す。
  • 行政だけではなく、地域居住者や商業者、交通事業者等、神戸駅周辺関係者の積極的な参画、連携による持続可能な管理運営の仕組みや体制づくりを進める。
  • 再整備をきっかけに、地域の活性化や新たな開発・更新等、周辺街区への波及効果を生み出すことを目指す。


基本路線は現在の市バスターミナルやタクシープールは規模を縮小し、広場スペースを大幅に拡大する事で駅と街の分断性を改善し、駅前広場全体を賑わい創出空間に変える事で民間による駅前の再開発や周辺建物の建て替えを促進するという計画です。

地下と地上の回遊性も滞っている他、ハーバーランドのある南側に集客が偏っている点、未だに駅からハーバーランドへのアクセス改善を保留にしている事等、神戸駅周辺の課題は山積しています。

基本計画に沿いつつも民間事業者からは単なるデザイン設計には留まらない素晴らしい知恵とアイディアが盛り込まれた提案が出て来る事を期待したいです。

年内にもプレゼンテーションが実施され、年明け早々には最優秀提案者が決定する予定です。同時進行で新神戸駅前広場再整備の設計業務委託者の募集も進めており、都心主要駅前の将来像が来年には固まってきます。
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POSTED COMMENT

  1. さんたん より:

    神戸市はもうちょっと民間に自由にやらせたら良いのではないかと思います。大手のデベロッパーであれば、あまりに大きく逸脱して酷くなることもまずないでしょう。80年代ぐらいまでの成功体験に何時までも酔いしれ、再現を試みようとしているようにしか見えない昨今です。

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