ポートアイランドII期

日揮ホールディングスがポーアイII期エリアに世界初となるするガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点を新設



ポストコロナにおいては民間事業の大型投資・開発が活発・顕著となっているポートアイランドII期地区。最近では医療産業のみならず化学・インフラ系企業の研究・製造拠点としての役割も強めており、医療・化学産業の大クラスター化が進行しています。



そのポーアイII期エリアにおいて、更に大企業による研究拠点新設が発表されました。日揮ホールディングスが、港島南町7の敷地面積10,403.78平方メートルの土地を神戸市から取得。ここに世界初となるガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点を開設する事を発表しました。



建物規模は地上4階 延床面積3,811平方メートルで、来年中旬に着工し、来年9月末の竣工を予定しています。建物の設計、施工共に日揮グループ内で全て賄えてしまうのは凄いですね。

ポーアイII期地区のある港島南町は商業、工業、港湾地域で、住宅地域はありませんが、建築計画のお知らせが掲示されました。神戸市が提供する従来のフォーマットを使用しているので、下部の「神戸市民の住環境等をまもりそだてる条例」に基づく〜」の文言は上からテープでマスキングされています。お知らせの掲示義務条件が改訂されたのでしょうか。



立地としては、スパコン富嶽のある計算科学センターの南側です。



既に着工に向けての準備は万端に整えられているようです。日揮は、同じくポーアイII期エリアのCLIKにある「統合型バイオファウンドリ」事業で協業する株式会社バッカス・バイオイノベーションの第三者割当増資を引き受け、協業関係をさらに強化しました。同社は神戸大学発のスタートアップ企業として2020年に創業。この協業も日揮が神戸に研究開発拠点を置く事を後押ししたのでしょう。



バイオものづくりは微生物を活用し、医薬品や素材、エネルギー、食品など幅広い分野の製品を生み出す手法で、サステビリティ社会における将来性が非常に高く、その経済規模は世界で6年後には200兆円規模に成長すると見込まれています。

神戸の新研究所は、世界初のガス培養技術開発拠点である「JBX バイオプロセス研究所」と命名され、ガスで発酵され、二酸化炭素(CO2)をものづくりの原料として利用できる水素酸化細菌を活用して、バイオものづくりに取り組みます。



日揮ホールディングスの本社は横浜市みなとみらい地区のオフィスタワー・クイーンズスクエア横浜にあります。横浜から神戸へは新幹線を使って新横浜-新神戸、もしくは飛行機で羽田空港から神戸空港の二択となりますが、いずれも利便性は高く、本社からのアクセスは良好な点も進出決定の大きなポイントだったのでしょう。



今回のプロジェクトはあくまでもI期計画として位置付けられており、研究が軌道になる場合には、同用地内に、2棟目(JBX2)の建設も計画しています。



これまでは先端医療センター駅周辺が企業、研究機関の進出エリアの中心を占めていましたが、空き土地が少なくなってきた為、ここ最近はまだ土地に余裕のある計算科学センター駅周辺で大型プロジェクトが進行するようになっています。

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