2025年4月の開業以来、神戸の海辺に広がる新たなエンターテインメント拠点として多くの人々を魅了し、エリアに新たな賑わいをもたらしたGLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)とTOTTEIへの累計来場者数が300万人を突破しました。開業から約1年半というタイミングでの到達となります。開業1年目で年間162万人に達し、その後、半年あまりで更に約倍の数字を記録した事は驚くべき躍進と言えるでしょう。

300万人という数字は、開業前の来場者目標値として設定されていました。しかし初年度の結果は約5割強に留まり、設定値は予想よりハードルの高い目標である事が判明していました。しかし施設とエリアを運営するマネジメントは「初年度に300万人へ届かなかったこと」をネガティブな未達として落胆するのではなく、開業初期の着実な足がかり」として捉えていました。
開業2年目(2026年度)に入ってから集客を大幅に加速させる為、以下の施策が採り入れられました。
- 2年目の開業記念日(4月4日)には、TOTTEI沖での「GREEN花火」の打ち上げをはじめ、ドローンショーや屋外ライブ、フードフェスなどを連動させた大規模な周年イベントを実施。
- 夏の「STORKS FESTA」や夏の風物詩イベント、DJナイト、アートイベントなど、アリーナでのイベントがない日でも人々が集まる仕組みを構築。
- プロバスケットボール「神戸ストークス」の試合開催以外の「非試合日(ノンイベントディ)」の稼働率を底上げ。
- 著名アーティスト(MONKEY MAJIK、ベリーグッドマンなど)を招いた野外・室内融合型フェスなど、音楽コンテンツをより多角化。
- アリーナのイベントチケット提示による割引や、限定コラボメニュー、テイクアウトメニューの充実により、アリーナ来場者の周遊を促進。
- 1年目に構築したデジタル基盤を活用し、2年目はアプリ会員限定の来場特典、ポイント付与、キャンペーン通知(300万人達成記念企画など)を通じて、リピート来場(ファン化)の獲得に注力。
1年目は「アリーナとスポーツ(神戸ストークス)」が中心だったのに対し、2年目は「海辺のパーク空間全体を使ったエンターテインメント(花火、ドローン、屋外フェス)」や「日常的な憩いの場としての魅力付け」を強化したことが、集客ペースを一段と引き上げた大きな要因となっています。

2年目に入り、更なる集客を目指す為の効果的な軌道修正を図った事で、たった半年で前年の実績とほぼ同じ集客数をクリアできた事は、マネジメントにも大きな自信をもたらした事でしょう。集客数増加は新港エリアの活性化のみならず、神戸都心全体への波及効果をもたらす事が明白です。このペースでの集客を持続できれば、当初の目標である年間300万人の達成でさえも現実味を帯びてきます。

全国の主な大型アリーナの年間集客数(年間来場者数)の目安と比較してみました。規模や都市圏、周辺パーク施設の有無によって年間集客数は大きく異なりますが、アリーナと海辺パークを一体化させたGLION ARENA KOBEの集客性は初年度から既に優秀な部類に入っていた事になります。更に今年度は300万人越えも期待できる中、国内最高峰の稼働率と規模を誇るマンモスアリーナである「さいたまスーパーアリーナ」と同等レベルの集客力を示す事が期待できそうです。

アリーナの目の前にある水域もマリーナ化への整備工事がスタートしています。第一突堤側には新たな集客施設も建設される計画で、エリア全体の底上げが着実に行われる事になります。エリア内に人々が多く集まると、空室になっているベイシティタワーズ神戸のテナントフロアへの出店も期待できますし、第2突堤基部にあった大型倉庫跡地で現在は緑地として暫定利用されている土地の再開発にも着手する事が可能になるでしょう。
| 施設名(仮称・通称) | 場所 | 想定規模・収容人数 | 主な事業者・参画企業 | 開業(予定)時期 | 特徴・用途 |
| (仮称)吹田・万博アリーナ |
大阪府吹田市 (万博記念公園駅周辺) |
約18,000人 (固定座席約13,400席) |
OSAKA LIVE合同会社 (三菱商事都市開発、AEG、関電不動産開発、三井不動産、東急不動産など) |
2030年4月(第1期) (全体開業は2038年) |
約16.9haの複合開発の中核。世界的なAEGが参画し、西日本最大級を目指すアリーナ。 |
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森之宮アリーナ構想 (第2大阪城ホール計画) |
大阪市城東区・中央区 (森之宮検車場跡地) |
1万人超 | 大阪メトロ、三菱地所 等 | 2028年度以降 | 大阪城東部地区開発。新駅整備やタワーマンション、「空飛ぶクルマ」発着場構想なども一体化したプロジェクト。 |
| (仮称)Kubota LaLa arena 等 |
大阪市浪速区 (クボタ本社跡地) |
約12,500人 | 三井不動産、関電不動産開発 等 | 2032年度以降 | クボタ本社移転跡地(敷津東)を活用した、難波南側エリアの大規模集客拠点。 |
| (仮称)京都アリーナ |
京都府向日市 (京都向日町競輪場敷地) |
スポーツ:約8,900席 コンサート:約9,300席 |
伊藤忠商事グループ (設計:梓設計、施工:大林組) |
2028年10月 | Bリーグ「京都ハンナリーズ」のホームアリーナ。競輪場再整備と一体となった府内最大級の多目的アリーナ。 |
現在、大阪を中心に、近畿エリアでは複数の新たなアリーナ建設計画・構想が進行しています。GLION ARENA KOBEはこれらのアリーナプロジェクトに先駆けて開業に漕ぎ着けました。海外アーティストの世界ツアーや国内アーティストの全国アリーナ・ドームツアーにおいて、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉など)や愛知(名古屋)で公演が行われるにもかかわらず、近畿圏(大阪・兵庫・京都など)の開催日程が省略・除外されてしまう現象「関西飛ばし」に歯止めが掛かる事が期待されますが、解消と同時にアリーナ間での熾烈な誘致競争が勃発する事になります。GLION ARENA KOBEは、他アリーナが真似できない独自の魅力とエンタメ性を地域で育み、この競争を勝ち抜いて欲しいと思います。

