神戸アリーナ

ジーライオンアリーナ神戸の内部 関西最新アリーナの様子をレポート


開業から早4ヵ月が経過し、初年度施設稼働率は80%以上で推移する目途が立っているジーライオンアリーナ神戸。アリーナの興行状況については非常に堅調であり、人口に対してアリーナ数の圧倒的な不足が顕著である関西エリアにおいて、アリーナ需要が底堅い事を表しています。



しかしながらこのアリーナは、施設内のイベント興行だけ目的として建設された訳ではなく、施設が立地する突堤及び周辺を含めたエリア全体の集客性と賑わいを高め、施設に付加価値を与えて、次世代のウォーターフロントエリアである新港町を盛り上げる事がゴールとされています。従ってエリアの総称となるらTOTTEIの年間集客数を300万人に設定しており、これは神戸須磨シーワールドに匹敵する程の非常に野心的な目標です。



この目標を達成する為、通常の興行イベント以外にも毎週のようにアリーナやTOTTEI PARKで様々なイベントを開催しており、持続性を持ったエリアの賑わい創出の努力が惜しみなく注がれています。

お盆休みの期間中は音楽コンサート等のイベント興行が少なくなる為、アリーナを無料開放し、子供の遊べるふわふわ遊具や迷路等を設置し、炎天下を避けて空調の利いた室内で遊べる空間を提供。また施設内を自由に見学できるようにし、今後のイベントを目的とした来場を促す事もこの無料開放の意図だったかと思われます。



メインとなる2階のmicwave GATEから入ったエントランスホール内の様子です。広々とした空間ですが、天井は全面的に黒に塗装された構造や配管が剥き出しのアリーナらしいインダストリアルな雰囲気です。



1万人収容規模のイベントが行われる際には、この広々としたエントランスホールも来場者で一杯になっている事でしょう。



1階アリーナフロアのコート横に位置する「コートサイドクラブ」。通常は、一部のチケット保有者のみが入場することができるエリアです。



このアリーナを本拠地とする神戸ストークスの選手の入場シーンを間近で見ることができる飲食ラウンジであり、館内でもここでしか食べられない、選手も大満足のボリューム感たっぷりな特別メニューが提供されています。



それではアリーナ内の様子を覗いてみましょう。



アリーナの1階はフラットなコンクリートの床です。多目的に使用される為、シンプルな造りになっており、用途に応じて自由にレイアウトや変更が可能になっています。



スタンド席は2階、4階、5階の3段階に分かれています。



音楽イベント開催の場合、東側の大型LEDディスプレイの前にステージが設置されます。



天井の中央に吊り下げられた高輝度LEDマルチディスプレイ。アール部は角がとれた形状で内部にもモニターが収納されています。このセンターハングビジョンは昇降が可能です。



迫力のある正面のLEDビジョンは、横幅24m、高さ13m、面積312平方メートルと、屋内アリーナ最大級となるサイズです。



スタンド下にはアリーナ席用に無数の椅子が収納されています。



スタンド席2階にある「KOBE CROSSOVER LOUNGE」。スタンド席とエントランスホールの空間をシームレスに繋いだエリアです。



スタンド席エリアに入るとすぐにバーカウンターが鎮座。突堤先端の緑の丘施設内で醸造されているクラフトビールも今後、提供される予定との事です。



スタンド席2階からの視認性は優れており、階下で行われているイベントを高い臨場感をもって楽しむ事が可能です。



2階スタンド席の最上段付近から眺めたアリーナの様子です。多少の距離は感じるものの、ステージのパフォーマンスやフロアのスポーツの試合は問題なく視認できます。



2階と5階のスタンド席の間に設けられているVIP席。



2階スタンド席の最上段の一部では構造が視界を遮る席が存在します。こうした席の存在は構造上、致し方ないですが、料金等の優遇措置は必要かと思います。



やはり正面の席は格別な眺めです。今回は更に上の5階席の様子は伺えませんでしたが、高さが増す分、ステージや1階フロアからの距離も大きくなります。最上段からの見え方や音響はどうでしょうか。



座席の座り心地も良く、空間にも余裕があります。また各席にはドリンクホルダーも備えられています。



アリーナ内に入場した後もドリンクやフードを購入できるフードスタンドは複数の選択肢が与えられています。



1階西側のInfosys GATE周りのホールの様子です。



1階の中華料理店の皇蘭はアリーナ内からもアクセスが可能です。



2階の北西コーナーにTOTTEI INSIDE STORE。神戸ストークスのオフィシャルグッズも購入できます。



2階の外周に沿ってホールが続いています。



トイレや授乳室も1万人の利用に対応できるよう各階に備えられています。



2階南側のTOTTEI PARK GATE側のエントランスホール。



こちらも明石の人気カフェ「NO.13」もアリーナ側からアクセスができ、ドリンクやフードの購入ができます。



アリーナ内のフードスタンド「ZAK ZAK」。他にも複数のフードスタンドが存在します。



5階へは2階からロングエスカレーターでアクセスする事になります。



今回は念願だった館内主要部の確認を行う事ができました。通常のイベント興行時ではなかなかここまで館内各所を撮影する事はできなかったでしょう。



ジーライオンアリーナ神戸を含めたTOTTEIの年間経済効果は約252億円という試算が発表されています。今後も継続的に集客性を高めつつ、目の前の水域にマリーナの整備やカフェレストランの建設が進み、第2突堤基部の倉庫跡地再開発も進行すると、エリアの魅力度は既存のメリケンパークやハーバーランドに匹敵できる内容を擁する事になるでしょう。次回は、是非ともアリーナでイベント鑑賞を楽しみたいと思います。

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