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角和夫氏が死去 神戸三宮阪急ビル再開発や北神急行市営化に寄与


昨年12月に会長職を辞した阪急阪神ホールディングスの角和夫氏が死去しました。会長職から退いた報道には驚き、健康上の理由と知り心配していましたが、そこから僅半年足らずでの死去となり、とても残念に思います。

三宮再開発の先駆けとなった神戸三宮阪急ビルの建設は、角氏のリーダーシップによって先導されて実現しました。北神急行を神戸市に譲渡した件も同氏の力に頼るところが大きかったようです。



阪急と阪神の経営統合を主導した事は関西の鉄道や流通ネットワークに大きな変化をもたらしました。文字通りカリスマ経営者という存在でした。

神戸三宮阪急ビルの建設が開始されたばかりの2016年には、タウン誌の「KOBECCO」に「私の神戸創世論」と題した記事を掲載。神戸の交通ネットワーク強化を活性化の鍵と論じました。

また2017年にも同誌上にて、久元神戸市長と対談のインタビュー形式で神戸の将来と可能性について語っていました。



宝塚出身で灘高校卒の同氏は神戸に対する思い入れの強い人物だった事は言うまでもありません。三宮再整備で神戸阪急ビルが1番乗りを果たし、商業、業務、宿泊の機能を凝縮し、駅前の賑わいと活力に大きな貢献をもたらしました。三宮再整備が途上にある中、神戸にとってもまさに「巨星墜つ」の出来事です。



まだ阪急阪神ホールディングスが三宮に残している開発余地は大きく、神戸阪急やアイング三宮パーキング等の不動産を今後、どう活用していくのか。2029年以降の三宮再整備において、大きな影響力を持つものと予想されますが、角氏の存在を失った今、阪急が神戸にどこまでの大型投資を考慮するのか。現時点においては、梅田や千里中央に目が向いており、これらの拠点開発に目処がつくまで、三宮の再開発が動き出す可能性は低いのではないかと思われます。角氏の貢献に感謝すると共に冥福を祈りたいと思います。

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  1. sirokuma より:

    阪急阪神ホールディングスの今後の大事業としては、なにわ筋梅田駅とJR新大阪駅を繋ぐ新線の開通とそれに伴う十三駅周辺の都市整備事業がまず第一に想起されます。
    同時進行で進めてくれれば良いのですが、本業の鉄道事業も絡む新幹線と関空を1本で繋ぐ新路線は、利便性においても経済に与える効果においてもインパクトの大きい事業なので、なにわ筋線の延伸がやはり最優先されると思います。

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