神戸空港

関西エアポートの業績向上・神戸空港は最好調稼働の状況が継続 25年以降の飛躍に向けて需要は旺盛



関西三空港を運営する関西エアポートが直近の業績となる2023年度中間決算を発表し、4期ぶりに黒字化を達成した事が判明しました。航空旅客数については、三空港の合計で約2100万人を突破。営業収益は前年同期比107%増である854億円、最終利益は52億円を確保し、関西の航空需要がコロナ禍より順調に回復している事を裏付けました。



中でも神戸空港の業績回復が顕著で、コロナ前の2019年と比較して、2023年上期の旅客数は101%の173万人となりました。19年比としては、関空、伊丹共はまだマイナスにある中、神戸のみはプラスに転じました。またこの数字を単純に倍にした場合、年間利用者数は346万人に達する事になり、これはこれまでの最高値だった2019年の322万人を突破する事はほぼ確実なのではないかと思われます。



11月の旅客数も単月あたりで最高値の30万人を突破し、スカイマーク航空を中心として乗り入れ各社の搭乗率も順調に回復しています。改めて神戸空港の利便性の高さによる需要の底堅さを物語っています。



再来年より神戸空港では、開港以来となる初のハード面における施設機能の増設と、発着数制限の緩和、国際チャーター便の就航が控えており、更なる飛躍に向けての舞台が整えられる事になります。



来年より着工予定の新ターミナルビルについては、既存ターミナルビルやポートライナー駅とのアクセス強化についての検討が行われており、これまでのシャトルバスによる2ターミナル間の行き来に加えて、デッキの整備も協議に上がっているようです。デッキ整備の検討は海上アクセスターミナルとの間でも行われているようですが、新ターミナルへのデッキ整備が先行するかもしれません。



一日80往復便で約350万人に達する事ができた為、これが25年に120往復便に増加されると、理論上では525万人にまで利用者数を増やす事できるようになります。2019年の空港利用者数は、当時、国内9位だった鹿児島空港が約608万人。10位の仙台空港が386万人だったので、25年以降には神戸空港のトップ10入りも間違いないでしょう。更に国際定期便の就航が開始されると、更に40便が上乗せされますので、700万人が見えてくる事になります。ただ鹿児島を上回った後には、1300万人を超える中部空港セントレアが立ちはだかるので、8位より上位への上昇は、現在の制度では難しいでしょう。

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  1. EYESTAR より:

    国際定期便就航後の年間利用者数700万人。
    決して甘く見積もった数字ではないでしょうが、
    堅実な回復傾向と、未だ予断を許さない
    万博開催をきっかけとするインバウンド需要を
    確実に取り込み、堅調を維持できれば
    可能な数字であるように思います。

    鹿児島空港を抑えて、利用者数9位に躍り出れば
    地方管理空港としてはかなり大規模という認識が
    広まりますので、その時点で、
    神戸空港の将来性と関西経済への貢献度、
    更には一部自治体が懸念するような
    関空、伊丹との共食いが起こらない事を
    3空港懇談会などで示した上で、
    上位の種別(第1種・第2種)への移行を
    訴えるのが良策でしょう。

  2. S.Y. Kobe より:

    現在神戸空港は段階的な規制緩和の途中ですが、年々関西三空港の中でも相対的に重要度を増していて期待通りですね。80往復便規制でも最近は30万人/月をクリアーするのが普通になってきています。神戸空港の現在の旅客数は規制枠での数字であり、規制撤廃で飛躍的に増加する可能性が高いです。

    神戸空港は国土軸上に立地し空港1時間圏1000万人と言われています。1000万人以上の後背地人口を持つのは日本では首都圏の羽田と成田、関西圏の伊丹と神戸程度でしょうか。関西空港は残念ながら国土軸から大きく南に外れ後背地人口も神戸に及ばない。規制緩和後の自由競争となれば将来の旅客数は利用者の利便が優先する神戸が有利です。

    現在機能強化中の神戸空港は駐機スロット増設とサブターミナル新築工事が進行中ですが、2030年時点で700万人の旅客を見込むなら2040年1200万人、2050年で2000万人程度は目標として頂きたい。そして将来の関西圏旅客需要増に対する滑走路増設は神戸空港を優先し、関空とバランスを取って成長させることが関西にとって最大利益になるでしょう。

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