10月19日にグランドリニューアルオープンを果たした西神中央エリア最大の商業施設であるプレンティ。前回のPart1では、専門店1番館周りの様相を中心にレポートしました。
今回のPart2ではいよいよ大幅に刷新された施設内の様子をレポートとしたいと思います。34億円を投資した開業以来初のリニューアルによって専門店1番館はどのように生まれ変わったのでしょうか。
最もその変化を感じとる事ができるのが、施設内中央に位置する吹き抜けのセンターコート。
こちらがリニューアル前のセンターコートの様子です。白を基調とし、清潔感のあるインテリアでした。特段とした老朽感はありませんでしたが、やはり時代を感じさせる一昔前の地方のショッピングセンター感がありました。
リニューアルイメージではこれを大幅に刷新し、自然素材を活用して温かみのある現代の流行に乗っ取ったデザインへと改修する様子が描かれていました。
そして実際のリニューアル後の様子です。イメージでは吹き抜け最上部の木目調フレームが大きく強調されていましたが、実際にはそこまで厚みを持たせる事は出来なかったようです。
帆を張るようなシートを使った天井仕上げ。最新のモールでもよく見られる仕上げ手法です。
各フロアのフレーム内に間接照明を採用して、センターコートに特別感を与えています。
1階から見上げる吹き抜けは、上層階からとは全く異なる雰囲気を醸し出しています。
エスカレーター前には新たな仕掛け時計が設置されました。
時報を伝える時間になると、小さな鼓笛隊の人形が音楽と共に登場します。西神中央駅前にもかつてあったそごうの時計仕掛けを彷彿とさせる演出がプレンティ内に復活しました。
また館内の至る所には最新のデジタル化を進めるデジタルサイネージを設置。
床材にはクッションフロアを採用し、コストダウンを図りつつ、天井には木目シートやパネルに間接照明を組み込んで、ナチュラルな雰囲気を演出。人気の久世福商店が西神にも登場しました。
食に大きく舵を切った1階には、多くの食品販売テナントが軒を連ねます。ベーカリーのグーテには行列が出来ていました。
光洋の代わりに成城石井が食品スーパーとして出店したマルシェエリアには、惣菜店や精肉が並びます。
パークアベニューからも出入りが可能なLittle Kobeはカフェ併設の神戸スイーツの魅力満載のセレクトショップです。
そして西神エリア待望のフードコート。450席を用意していますが、昼時は満席でした。
やはり現代モールには、用途によって使い分けが可能なフードコートとレストラン街の双方が必要とされています。
この日はフードコート内にある「焼鳥のひなた」にて、人気の炭火焼鳥と出汁巻き卵の丼を堪能しました。
3割のテナントが入れ替わりましたが、その殆どは1階や2番館に集中しており、2階より上のフロアには装いを新たにしたアパレルや雑貨の物販店が揃っています。
プレンティは全体的にファッションテナントが弱点ではありましたが、より地域に求めらられる郊外商業施設の在り方としては、食に重心を置く事による利便性や快適性の向上にその解を見出したようです。
西神中央駅前の商業施設としては、広域から集客するのではなく、地域住民の生活利便性を高める事によって、エリアの居住快適性が向上し、ひいては移住者を増加させるという筋書きに基づくものと思われます。商業施設には日常性と非日常性を提供する二種に分かれるのが通常です。
プレンティは日常性を全面に据えつつも、その上質感を高めたと言えるのではないかと思われます。
駅前にプレンティとエキソアレというリニューアルされた2大商業施設が陣取り、真新しい区役所と文化複合施設も揃った事で、西神中央は魅力のある住環境が整った拠点となった事は事実です。
1番館から2番館に移ります。
全館閉鎖を伴うリニューアルを行なった1番館に対して、2番館は部分閉鎖を段階的に実施し、改装を進めました。
レストラン街とサービスを中心としたテナント構成自体はリニューアル前と同じですが、改装によって、人気の話題テナントを集めました。
まず1階にはリニューアルされたプレンティ広場に面して大きなオープンデッキテラスを設けたカフェ・レストラン「Days Kitchen」は早速、テラス席が人気を集めていました。その隣にはトアロードで人気を博した「あら、りんご」の2号店が登場。
2階にはスターバックスコーヒーが西神中央に復活。
三宮、ハーバーランドでも人気の雑貨・インテリアブランドのKEYUCAが西神にも初登場。
1番館程ではありませんが、2番館の内装も天井や床等の全面改装が施されました。
まだ2番館内には仮囲いが設置されている区画も散見されており、更なるリニューアルオープンが期待されます。
広場には2階デッキへとアクセスするエレベーターも新設されてバリアフリー化も完了。これにて西神中央エリアで実施されてきたリノベーションの主だったプロジェクトが全て出揃いました。ただ西神エリアでは、今後、広大な車庫用地の活用も控えており、再整備によって誕生した新施設との連携も模索される事になります。その中で、リノベーションによる人口集積の評価や今後のプラン変更や修正が必要になるでしょう。
リノベーション神戸・プレンティリニューアルオープン特集 Part2 専門店1番館内部と2番館周りの様子をレポート
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