旧そごう・神戸阪急

神戸阪急が新たなリモデルニュースを発表 22年度の売上着地は前年比117%の300億円台 23年度売上予想は440億円を見込む



全館を対象としたリモデルを進めている神戸阪急が、再び「リモデルニュース」を発表し、本館5階について、5月31日(水)に、「Affection for Life ~優しさあふれるファミリーの暮らし~」をテーマとして、西側の約半分のフロアがリニューアルオープンする事を明らかにしました。



この5階のリモデルは、前月にオープンした本館4階に続いて、「神戸らしい暮らしを表現する地域密着のライフスタイル提案型フロア」とする第2弾に位置付けられています。

子育てファミリーに向けに、「健やかな成長に寄り添いながら過ごす楽しいおうち時間」、「優しいママの憧れスタイル」を発信し、フロアを「ライフスタイル」「ファッション」「子育て」の3つのワールドに分けて構成します。今月末のオープンではまず、「ライフスタイル」と「ファッション」の一部が開業。残る「子育て」は8月末の開業を予定しています。

ライフスタイルワールド



ライフスタイルワールドは、「ピーナッツ ライフ&タイムズ(PLT)」と「うつわプラス」の2つの自主編集売場及びキッチン用品売場「グッドキッチンカンパニー」で構成されえています。

「ピーナッツ ライフ&タイムズ(PLT)」はスヌーピーの「ピーナッツ」がテーマのライフスタイルショップで、既に展開している西宮阪急に続く2号店となります。



「うつわプラス」は、おうちのダイニングをカフェのようなくつろぎの空間にし、家族で過ごす素敵な食卓を提案する事をコンセプトとして、様々な食器や紅茶やハーブティー等の茶葉、インテリアフラワーのテーブルウェアを展開。イベントスペースでは、週替わりのイベントを開催予定。



キッチン用品売場の「グッドキッチンカンパニー」は、「家族で囲む食卓が楽しくなる、おしゃれでかわいいおうち料理のお手伝い」をコンセプトとして、様々な調理器具やキッチンファブリックを展開。こちらもイベントスペースで、器具の使い方レッスン等のイベントを行う予定です。

ファッションワールド



ファッションワールドの核として、阪急百貨店のセレクトショップ「プルアプープ(フランス語で「船首から船尾まで」を意味)」をオープン。フレンチカジュアルをベースとしたファッション・雑貨を展開します。

5階のリニューアルに加えて、1階には宝飾品のTASAKIが開業予定です。また5階の残るエリアや6階以上については、今後、順次、リモデルニュースが発表される予定です。

全てのリモデルは今秋中に完了を迎える予定で、80億円を投じて昨春からスタートした全館大規模改装が完成する見通しです。



一連のリニューアル及びコロナ収束によって、百貨店業界は息を吹き返しつつあります。特にインバウンド需要を享受している都市のターミナル型百貨店は回復が早い様相です。

阪急阪急阪神百貨店を統べるエイチツーオーリテイリングも23年3月期の業績を発表。百貨店事業については、前年度比127%と回復基調にある事を示しました。特に都心店が宝飾・時計、ラグジュアリーブランド等の高額商材が伸長した事で売上が伸長。特に阪急梅田本店については、コロナ前である2018年の2,507億円を抜く2,611億円という過去最高売上を記録。リモデル中の神戸阪急を含む他店舗については、同グループから23年3月期の具体的な業績は示されませんでした。



しかしながら2023年度について、神戸阪急は440億円の売上を予想しているようです。対前年比132.5%と示されている事から、2022年度は約332億であった事が推測できます。最悪期であった2021年は285億円だったので、22年は対前年比117%という結果に。22年度から23年度の伸長率は、阪急阪神百貨店都心店5店の中でも最大値になる事を予想しており、リモデル効果を発揮する事が期待されているようです。

 
店舗 店別取扱高予想
(単位:億円)
阪急本店 2,847 (109.1%)
阪神梅田本店 688 (124.4%)
博多阪急 555 (109.7%)
神戸阪急 440 (132.5%)
阪急メンズ東京 132 (110.1%)
屋号を変更する前の2017年のそごう神戸店の売上が451億円でしたので、ようやく以前の売上高を回復するに至る事になります。2024年度には更なる飛躍を期待したいですね。500~600億円を達成できるようになれば、建て替えが確実に射程に入ります。因みにライバルの大丸神戸店は22年度に839億円を達成しており、まだまだ両店には大きな溝があります。しかし両店には限られたパイの奪い合いではなく、新規顧客開拓・広域圏からの集客によって、全体のパイ拡大を目指した売上伸長を進めて欲しいですね。
関連記事
旧そごう・神戸阪急

神戸阪急リモデル 新館の外装リニューアルやエントランス改修がほぼ完了 いよいよ明日から一部店舗開業

2022年6月21日
こべるん ~変化していく神戸~
いよいよ明日よりインターナショナルブティックスの一部の店舗区画が営業を開始する予定の神戸阪急新館。80億円を投じて進められている神戸 …
旧そごう・神戸阪急

神戸市とエイチ・ツー・オーリテイリングが三宮活性化の包括協定を締結 夜間景観の形成やパークレット等によるにぎわい創出を図る

2023年7月20日
こべるん ~変化していく神戸~
明るく活気にあふれ、回遊・交流する人々が主役となる緑豊かな都心三宮を目指し、また将来的に都心三宮から神戸市域に広く好循環を波及させるような持 …
旧そごう・神戸阪急

サーティワンアイスクリーム 三宮フラワーロード店が10月10日に閉店 10月21日(金)にさんちかへと移転オープン

2022年10月11日
こべるん ~変化していく神戸~
サーティワンアイスクリーム 三宮フラワーロード店はリニューアルが続く神戸阪急新館の入るSヨシマツビル1階にて、そごう神戸店時代から長 …

POSTED COMMENT

  1. kingi より:

    まずはそごうの名残そのままの外観をリニューアルして欲しい
    せめて色を変えるだけでも印象が変わると思うんですけど

  2. カズアキ より:

    決算補足資料に神戸阪急の売上載ってますね
    それによると332億園だそうです。
    https://data.swcms.net/file/h2o-retailing/ja/news/auto_20230505558893/pdfFile.pdf

  3. 摂津国人 より:

    伊勢丹新宿店ではわずか5%の国内富裕層顧客による売上が50%超となり、バブル期の売上を超えたという記事が先日ありました[1]。ご承知のように神戸は、京都、大阪、姫路などの他の近畿圏の都市と比べてインバウンドを享受できていません。そもそもインバウンドウケする街ではないからです。ならば神戸のデパートは、インバウンドよりも上記のような国内の富裕層顧客の開拓を進める方がいいように思います。神戸市の政策としても、ホテルを乱立させて客単価を落としたり、闇雲にクルーズ船を誘致して0ドルツーリズムを助長するよりも、お金になる方法を取るべでしょう。

    [1]売り上げはバブルの最盛期を越える勢いの盛況ぶり、絶好調「伊勢丹新宿店」で何が起きているのか
    https://news.yahoo.co.jp/articles/a4f0acc6e565f6a539f283289079877a3ef4dfeb

  4. コーベん より:

    kingiさんに同調です。
    せめて、緑のラインは改めて、新館1階と同じブロック柄に変えるか、阪急マルーンにした方が
    “らしさ”が出ると思います。
    あと、これは阪急百貨店に直接関係ないかもですが、市バスをシティループの外観に統一すれば、神戸の街の雰囲気がかなり変わるとも思いますね!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です