三宮再整備

都心・三宮再整備フォーラム「デザインから考えるこれからの都心三宮」が開催される



昨日、神戸市が主催した都心・三宮再整備フォーラム「デザインから考えるこれからの都心三宮」が開かれました。会場・オンライン含めて160人以上の市民の参加があり、その注目度の高さが際立つテーマである事が伺い知れる場となりました。

そのフォーラムの内容は、まず神戸市より三宮再整備の進捗状況とこれからの計画やプロジェクトの概要説明、そして三宮クロススクエアからフラワーロードに掛けた再整備におけるデザインコードに関する解説が行われました。

続いてデザイン設計を手掛けた小野寺康都市設計事務所と日建設計の担当者からも舗装ブロックのパターンや色調のイメージ、植栽や照明計画等、デザインの詳細が述べられました。

小野寺康都市設計事務所はリニューアルされたサンキタ通り、姫路駅広場と大手前通り等の県内での実績や東京駅前広場及び行幸道路をはじめ全国の駅前空間のデザインを手掛けています。



基本的には、三宮クロススクエアやフラワーロードに沿って行われる再開発やビルの建て替えに伴い、都心のシンボルとなる税関線と中央幹線の「歩行者空間の広場化」によって、回遊性と活性化を図り、デザインの統一を進める事を再認識する場となりました。

有識者パネリストによるディスカッションでは、再整備には欧州の諸都市で進められている次世代モビリティの導入を手本にしていく点にも触れられ、興味深いコメントも述べられました。



しかしながら市民参加型のフォーラムとして最も時間を割くべき参加者からの質疑に対する応答では、登壇者に都合の良い質問2問のみの回答で終わった事には疑問に思いました。正直、パネリストの持論展開が長過ぎます。

また今回感じた妙な違和感は登壇者から滲み出た仲良しクラブのような雰囲気です。パネリストの2名は神戸市都市景観審議会の委員でした。神戸の都市デザインの方針の決定が一部の限られた・固定化された有識者のみに委ねられている事を以前より疑問視する人も多いかと思いますが、このフォーラムからもこの点に対する疑問が強まった感があります。

兎にも角にもこうしたフォーラムが開かれる事には意義があります。今後のイベントのパネリストには固定の有識者だけでなく、実際に再開発を進めている民間事業者や沿道の地権者といった当事者の参加をもっと期待したいと思います。

https://koberun.net/blog-entry-42312.html
景観デザインコード資料から読み解く税関線・フラワーロードの将来像

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POSTED COMMENT

  1. kkbb より:

    こべるんさんもこの「都心・三宮再整備フォーラム」に参加されていたのですね。わたしも参加しておおいに違和感を感じました。実はこのフォーラムに参加したのは三宮地元団体の会長が参加していることでした。この人、神戸の超高層ビル否定派で互助意識の強い三宮センター街の古参でもあることから訝しんでいましたが、会長以上に互助意識が強いのが登壇者の有識者たちでした。
    会議は有識者の司会によってなんか途中から急に景観の話になり、しおさい公園のビル高さ制限や京都の景観規制の素晴らしさを説く布教活動みたいに成っていって不気味ささえ感じました。
    三宮、および税関線の沿道の美観、インフラ整備が中心になるはずの会議でいったいどうしたことでしょう。何が言いたいのか分からない会議になっていました。
    コロナ禍含め神戸経済の起爆剤となるはずの事業紹介説明が、単なる事業発案者たちによる互助的な馴れ合いの場と化してしまったのです
    呆れてモノが言えませんでした。
    このように瀕死の神戸市経済活性化に関しての考え方がない当事者たちの会議は時間のムダ、経費の浪費であって自己保守に徹する有識者たちの姿勢は改められなければならないでしょう。
    三宮クロススクエアは失敗、あるいは縮小すると思っていますが、あまりにも理念に偏った事業の危うさを感じます。
    都市局はこの期に及んで迷いが生じている。
    都心を大改造するならやる、やらねば起死回生はありえないと不退転の決意でなければ神戸の再生は空転するのではないかと危機感を覚えるフォーラムでした。

    • しん@こべるん より:

      同会長さんは高層ビルの立ち並ぶ予定の三宮駅前についてもあの場で不服を述べられていましたね。都市景観審議会の委員である教授は上から目線の京都自慢ばかり。この御仁が常にあの調子で毎回の審議会での答弁をしているかと思うと、人選が本当に正しいのか非常に疑問です。司会を務めた委員の方はこれらの不手際コメントのフォロー回る始末でしたが、同氏が代表を務める法人が駅前再整備デザインコンペを総なめにしている事も訝しんでしまいます。数年前に我々が行った意見書提出はこうした傾向にメスを入れる一助になったとは思いますが、大勢は未だ変わらずという事でしょうか。

  2. kingi より:

    こべるんさんには失礼ですが
    こういう場での一般参加型のパネルディスカッションは
    事情がよく分かってない人の不満タラタラ大会になるのがオチですので
    いっそ無くしたほうが良いと思います

    いずれにしてもせっかくこんなイベント開いても
    不毛になっちゃうのがもどかしいですねえ

    • しん@こべるん より:

      市民の関心を高める方法として何らかのフォーラムはあった方が良いとは思いますが、どういう形で開催するのか課題ですね。今回は都市景観審議会の雰囲気が色濃く、この審議会自体が難ありだと思っています。

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