神鉄北鈴蘭台駅前で進められていた北鈴蘭台駅前地区第一種市街地再開発事業が建物の竣工によって完了を迎えました。北鈴の訪問は昨年4月以来の1年ぶりになってしまい、地上躯体工事が開始されていた建物はすっかり完成してしまっていました。
このプロジェクトは駅前に立地したコープこうべ北鈴蘭台店と市営桜の宮住宅から構成されていた築築45年の建物を解体し、その跡地に地上10階 延床面積14,331.15平方メートルの新築建物に建て替えを行う再開発で、事業協力者にた旭化成不動産レジデンスが選定され、2-10階を103戸の分譲マンション「アトラス神戸北鈴蘭台」とし、1階はコープこうべが区分所有者として入居する複合ビルです。
再開発前の様子です。以前も1-2階がコープこうべ、中上層階が市営住宅という構成でした。
新しいコープ北鈴蘭台は店舗面積1,621平方メートル。4月8日(金)に営業スタートの予定です。
建物の横には階段が整備されています。住戸のメインエントランスアプローチとしても機能する階段で、メインエントランスが2階レベルに配置されています。
通りに面して植栽が整備されました。
公開空地として「豊富な植栽が四季の彩りを演出するプロムナード」をコンセプトとした「こもれびの小径」が整備されました。
高低差のある敷地が再開発された為、建物も階段上に複雑に配置されています。
敷地内の左側の黒い建物はパーキングです。右側の機械式駐車場が住戸用、左側の入口がコープ専用駐車場のエントランスです。
こもれび小径の背後に広がる建物構成群。街区内全域が美しく再開発された北鈴蘭台駅前です。
神戸市は現在、老朽化した好立地の市営住宅を民間事業者と再開発する形で建て替えを進める実績を増やしつつあります。北鈴蘭台ではこの駅前再開発に続き、更に市営桜の宮団地の二期エリアにおいて大規模再生事業を進行させており、北鈴蘭台はこれから更に大きな変貌を遂げる予定です。
北鈴蘭台駅前地区第一種市街地再開発事業施設建築物 新築工事
所在地 神戸市北区甲栄台四丁目14番34
事業者 神戸すまいまちづくり公社、生活協同組合コープこうべ、個人2名
敷地面積 4,011.92㎡
建築面積 約2,800㎡
延床面積 14,331.15㎡
階数 地上10階 地下1階
高さ 最高部30.9m
用途 共同住宅(103戸)、店舗
構造 鉄筋コンクリート造一部鉄骨造
設計者 株式会社大建設計大阪事務所
施工 株式会社淺沼組大阪本店
完成 2022年3月
北区において、鈴蘭台は駅が再開発されましたが、今のところ駅だけであり余剰地も少ないので、再開発効果はいまいちと感じますし、三宮へのアクセスが一番よい谷上も、昔から伸び悩んでいます。そんな中、北鈴蘭台は広大な再開発面積があり、今後一番期待の持てるエリアであると思います。
谷上はこれから再整備を行う計画があるようですが、具体的な方法はまだ明らかではありませんね。鈴蘭台は未だ再開発ビルのテナントが埋まり切れないですし、今後の発展性にはあまり期待が持てません。北鈴の開発で拠点性が高まり、波及効果が出てるかですね。