大阪・本町地区にあった複数のオフィスビル(瀧定大阪旧本社ビル、SPP大阪ビル、りそな銀行備後町別館)を解体してその跡地に住友不動産が建設しているのがシティタワー大阪本町です。地上48階 高さ約171m 総戸数855戸 延床面積約8.86万平方メートルの巨大な分譲タワーマンションプロジェクトです。
設計・施工は清水建設が担っています。大阪最大の文字が仮囲いに踊っています。この最大の意味は単独販売を行なっているデベロッパーとして最も総戸数の多いマンションという少し回りくどいキャッチフレーズです。
躯体工事は順調に進んでおり、既に30階近いフロアまで到達しているようです。
御堂筋の東側の本町界隈では最も高い建物になりそうです。本町や淀屋橋を眼下に収め、梅田を遠望し、大都会を満喫できる眺望が売りです。
大阪都心は空前のタワーマンション建設ラッシュに沸いています。特に最近の特徴はその高さが際立つプロジェクトが目白押しな事です。このタワーを含めて40-50階・高さ170-190mクラスの物件がズラリです。
関西のタワーマンション需要を全て吸収しているかのようです。神戸がこの権利を手放したので尚更、デベロッパー各社は大阪都心に集中投資しています。
本町通りから大阪国際ビルの背後で成長するシティタワー大阪本町。住友不動産は関西ではタワーマンション開発は旺盛にすすめていますが、オフィス開発は殆ど行なっていません。
神戸でも複合都市の再開発は旭通4丁目や新港突堤西地区に主要事業者として参画していますが、いずれもタワーマンションが絡む開発だからこそといった感じです。オフィスを含めた商業開発ももっと積極的に行って欲しいですね。
地域探訪:大阪・シティタワー大阪本町 地上48階/855戸 単独売主で大阪最大のタワーマンションプロジェクト
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このプロジェクトは近年長期にわたって継続する東京一極集中で本社中枢機能転出が続き凋落する大阪を象徴しているように思えます。タワーマンションの都心供給の一定のメリットは否定しませんが、まさに大阪都心ど真ん中で複数のオフィスビル跡地を集約してタワーマンション供給とはとても残念です。神戸で例えれば旧居留地に既存オフィスビル数棟を集約して分譲マンションを建てるようなものです。
大阪の中央業務地区の重心は本社中枢機能の転出が続く北浜・本町あたりから梅田寄りに移動しているようです。最近は昭和時代からの大量のオフィスビルが更新の時期を迎え、Aクラスの大規模オフィスビルへの建替えや新規供給が大阪市内で活発化していますが大量供給の中心は梅田近辺です。何度かコメントしましたが大阪も大企業本社の東京転出が続き地方都市化(支店経済化)が進んでいますが、旧来都心の本社資産の整理と共に東京への交通至便の梅田に集約される傾向にあるのかもしれません。
すんごい規模のタワーマンションですね。それだけ大阪には人が集まるポテンシャルがあるということでしょう。まったくうらやましい限りです。それに比べてわが神戸は政令指定都市ワーストの人口減少ですか…。特に20~30代の世代がドンドン神戸から転出してるとか。その都市にとって一番出て行かれると困る世代じゃないですか。確かに神戸には京都や大阪にはあたりまえのようにある家電量販店の基幹店やアップルも何もありません(そういえば最近東急ハンズもなくなっちゃいましたね)。ファッションビルも小さな丸井しかなく、流行に敏感な若い世代が大阪に出て行くのも理解できますね(大阪には何でもありますから)。かといって最も選挙には行かない世代でもあるので、首長、議員の方々も彼らに気を使う必要もなく、ひたすら投票率の高い高齢者優遇の政策を続けていくのでしょうね。私たちもやがて高齢者になるので、そのときはじめて神戸のありがたみを感じるのかもしれません。
このマンションが大阪の象徴だとすると、神戸の象徴はJR三ノ宮駅の無残な更地状態じゃないでしょうか。ネットの掲示板で「阪急のように20年くらい放置されるんじゃないか?」なんて書き込みもチラホラ見かけます。広島の開発ブログを見ていると「ついに大阪、京都に次ぐ第3番目の駅ビルができる!」ということで、掲示板もメチャクチャ盛り上がっていて、これまたうらやましい限りです(「神戸の駅ビルは白紙になってかわいそう」などという同情の書き込みは全くありませんでした…。トホホホ)。
大阪万博は、国のイベントとはいえ基本的には神戸にとって直接的には何の関係もない博覧会ですが、それでも来阪した国内外の観光客がついでに周辺の都市も散策しようとなったとき、もし三ノ宮駅が今のままだと「オー・マイ・ゴッド!」ってビックリするでしょうね。たださえ京阪神でダントツで観光客が少ない神戸なのに、更に拍車がかかるのは間違いないでしょう。
>神戸がこの権利を手放したので尚更、デベロッパー各社は大阪都心に集中投資しています。
これが神戸の再開発が周回遅れになっている根本の原因だと思いますね。
周回遅れになると、取り戻すのにはどれだけかかるやら・・・といった感じです。
特に広島には大きく差が付けられそうですね。広島駅前など今でも大きく変わっていますが、これからも大規模に開発されますし。
神戸市のホームページにはタワーマンションの規制について『神戸らしい眺望景観をまもりそだてるための施策』といった言葉を使って説明されていますが、
新しい息吹を吹き込むことを否定してしまっては、街がどんどん衰退していくことは不可避ですよね。
『横浜らしい』『銀座らしい』『20代らしい』・・・といった言葉であっても、時代と共に意味合いが変わっていると思いますし。
神戸市政には今からでも挽回して欲しいのですが、期待できそうに無いですね 汗
僕は高さ規制にはそんなに反対ではないですね。例えば今進行中の神港町のベイシティタワーズがありますが、あれがもしも50階建てで、後発して同じような高さのマンションが林立するのは見たくないですね。東京湾岸にような殺伐とした高層マンションジャングルにはなってほしくないですから。ただ、駅周辺は複合ビルであろうがマンションであろうがガンガン超高層を建てたらいいと思います。
すいません、前投稿の「殺伐とした・・」ではなく「無機質な・・」です。