ここ最近はあまり足を踏み入れないエリアであるトアウェスト。なので動向は詳しくはありませんが、久しぶりに気が向いて街中へ入っていくと、竣工仕立てホヤホヤのお洒落な店舗ビルが出来ていました。入り組んだ路地裏の建設工事でもあったので、全くノーマークでした。
地上3階建ての2つの箱を中央の階段で連結。合計6区画にテナントの入居が可能です。ブテイック、サロン、カフェ、レストラン等の入るミニ商業施設としてこの街に新たな賑わいを生み出しそうです。
トアウェストもどちらかと言えば老朽既存ビルをリノベーションして個性的な店が集積するタイプの街でしたが、今や新築ビルを建ててもテナントを取れる成熟した街へと変貌を遂げたと言えます。
東京・原宿の裏路地から発祥した個性的なアングラブランドが人気を集め、若くお金の無い起業家が賃料の安い裏通りの老朽ビル等を改装して店を出し、それらの店舗が集積して街が成長するというビジネスモデルは「裏原」と呼ばれ、全国の都市に波及しました。
トアロードと鯉川筋に挟まれた一帯に広がるトアウェストは神戸におけるそんな裏原タウンのハシリとして先陣を切り、人々を魅了してきました。
磯上エリア、布引・加納町、そして乙仲通と神戸の裏原タウンは増殖、拡大を遂げましたが、その後に残ったのは元祖のトアウェストと乙仲通のみとなりました。
ただトアウェストも成熟期に入ったせいか往時の勢いはありません。人気の高まりと共に新築建物も増え、賃料が上昇するつれてこのエリアへ出店できるハードルは上がりました。
それでも人気の店は固定化し、トアウェストファンを誘引しています。
トアロードや北野坂は神戸の「街」としての良さを感じられる通りですが、そこから一歩路地裏に入ると、こんな不思議な街がまた広がっている事は神戸の街としての奥深さを物語っています。
トアウェストの魅力を海外向けにもっと喧伝するのもインバウンド需要を引きつける方法として考えられるのではないでしょうか。
ただこの街のファンは騒々しいトアウェストは望まないのかもしれませんね。
神戸もA面とB面の双方をもっとうまく魅力的に伝えていかなければなりません。これまでのお洒落路線を売りにし続けるのも良いですが、A面がお洒落というだけでなく、B面の良さにも洒落っ気を見出すべきです。表は大規模再開発で風格を付け、裏もディープに充実しているという都市としての魅力と奥深さをいかにアピールするべきか。トアウェストはAとBの良さの双方を兼ね備えていると再認識しました。
トアウェストに新店舗ビル完成 元祖神戸版裏原タウンは成熟が進む
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いいですね。高層ビルも好きですが、こういったダウンタウンな街並みも好きです。ここは大都会の息抜き的な一角として洗練されて欲しいです。無電柱化と舗道の石畳化、若者がストリートライブが出来るちょっとしたイベントが出来る広場を造って欲しいです。
わたし、京都が羨ましいのは若者に対する行政の視線が結構、温かいところですね。神戸は気取りすぎてるのと福祉の観点からか、視点が高齢者に向かっていて、若い世代に冷たく感じます。本当は逆なんでしょうがね…。
京都ではコンテナと古民家の組み合わせと言う斬新なプロジェクトも誕生しています。斬新なコンセプトを生み出せる環境づくりも大事かと思います。
共創自治区CONCON
https://www.concon.kyoto/
こういうテナントビルは2階より上には
なかなか足が向かないのですが
このビルの階段はナイスアイデアですね
この手が有ったかとちょっと感動しました