先日久しぶりに休日に梅田を訪れ、多少の時間があったので取材撮影を行いました。大阪を取材対象としたのは大阪ステーションシティの開業時以来なので、実に6年ぶりとなります。梅田は関西のまさに中枢である最重要拠点として常に進化を遂げる事を義務付けられている場所ですが、ここずっと取材を試みたいと思ってきたプロジェクトがありました。
それは阪神百貨店梅田本店のある大阪神ビルと隣接する新阪急ビルを共同で建て替える大規模再開発プロジェクトです。
まずはこの計画の概要から。2つの建物を集約化して1棟とし、百貨店、オフィス、カンファレンスホールから成る地上38階 地下3階 延床面積約260,000平方メートルの巨大な超高層複合ビルとなります。工事は二期に分かれており、まずI期目に新阪急ビルと大阪神ビルの東側の一部を解体して、高さ80mの商業棟を建設。阪神百貨店は大阪神ビル西側にて営業を継続し、I期部分が完成後に、新ビルに移転。II期は大阪神ビル西側を解体後、商業棟の西側を建設して、東側と連結一体化。その上にオフィスとなる高さ190mの高層棟を構築して、最終的に2022年に竣工を迎えるという計画です。
今回、このプロジェクトを取り上げた理由が、この計画の進捗がH2Oリテイリングによるそごう神戸店の建て替えと密接に関係している可能性が高いからです。同社代表の鈴木篤社長は早ければ、そごう神戸店の建て替え検討を2018年春から開始する事を示唆しています。これはこの梅田の計画のI期工事が完了し、阪神百貨店が新築ビルで部分開業を行う時期と重なります。
従ってこの計画が順調に進む事が神戸のプロジェクトの行方を左右するとも言えるのです。
この大規模再開発計画は梅田1丁目1番地計画と名付けられ、竹中工務店単独のの設計施工で進められています。梅田の超一等地で進行しているこの一大プロジェクトは、その規模だけでなく様々な点で注目を集めています。
低層部は元々、規模の大きな建物2棟を集約によって一体化しているので、その巨大さはまさに圧巻の一言に尽きます。御堂筋からでは正面から捉えようと思っても、大き過ぎで画角に収まり切りません。
阪神百貨店の新しい梅田本店となる低層部は角度を付けた特徴的なカーテンウォールを纏い、向かい合う同じくH2Oグループ内の阪急梅田本店とは一線を画すデザインとなっています。
地下2階-地上9階に延床面積約10万平方メートルで阪神百貨店が開業します。11階にはスカイロビーやコンファレンスゾーンが整備され、12-38階に基準階面積が4,500平方メートルに及ぶ西日本最大級の巨大なオフィスゾーンが誕生します。
注目点はこのビルの建設地は国の都市再生特別措置法に基づく「特定都市再生緊急整備地域」に指定されており、このお蔭で容積率は史上最高の2000%への緩和が認められました。
また二つ目の注目点として、大阪神ビルと新阪急ビルを隔てていた市道を跨いで新ビルが建設されています。これも特定都市指定による規制緩和の1つとして認められた措置です。道路上空を有効活用し、不動産価値を高めます。
三宮の駅前周辺地区もこれらの規制緩和措置を受けられるようになりましたので、そごう神戸店の建て替えでも同様の措置実施が期待できます。この道路上空活用はそごうだけでなく、日生三宮駅前ビルとアイング三宮パーキングの再開発における建物一体化での採用を個人的には求めています。
営業中の大阪神ビル西側です。スケジュールが順調に進めば、来春には解体が開始される運命です。
この巨大プロジェクトも構想が明らかになってから、実際に着工に至るまで複数年の時間を要し、半ば、都市伝説化仕掛けていました(大阪中央郵便局跡地が今や同様になってしまっていますが)。
来春、阪神百貨店が新店舗で開業すると、H2Oとしてはまずはひと安心出来るという事でしょう。神戸に視線を向ける余裕が出てくるはずです。
翻って阪急。やはり三宮には阪急でなくてはなりません。この本店を見上げて単純にそう思いました。
10年ほど前までは西梅田を除けば、梅田の駅前周辺は三宮同様に老朽化した建物が多く、東京と比較して、関西の中枢を担う拠点としては物足りなさがありましたが、この10年で劇的な進化と変貌を遂げました。その風格は他を圧倒します。東京駅、名古屋駅、大阪駅の駅周辺はそれぞれが三大都市に相応しい景観形成と一等地としての高度利用が図られています。三宮がこれらに匹敵するのは難しいとしても、今後の開発で何処まで迫れるのか。その要素はすでに出揃い始めています。
梅田1丁目1番地ビル計画については今後も定期的に進捗を追っていきたいと思います。
梅田1丁目1番地ビル計画(仮称)のI期工事
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最初、他の人のブログにアクセスしたかと、勘違いしました。笑
私事ですが、その昔梅田の旧富国生命ビルのオフィスに勤めていましたので、その当時と比べても隔世の感がありますね。ビル屋上のゴーゴービアガーデンが懐かしいです。
梅田の発展の転機はヨドバシカメラのオープンでしょうか。あれで関西の梅田から西日本の梅田になりました。潮目が変わり、大阪だけでなく関西の梅田への一極集中が始まりました。三宮の凋落もそのころからですね。
ところで最近ニュースでにぎわせているのが、大阪の鉄道の新設、延伸の話題です。構想段階も含めると10路線近くにもなります。ますます大阪、梅田への一極集中に拍車が掛かるでしょう。もちろん西日本の中心地が発展するのは関西全体としても嬉しいのですが。。
三宮もようやくビルの再開発が始まろうとしています。ターミナル性を高める意味でも鉄道の話題もほしいところですね。
大阪は北も南も中之島もダイナミックに生まれ変わっていますね。個人的には中之島のフェスティバルタワーが好きです。それと星野リゾートの新今宮開発に非常に興味があります。
鉄道各線も延伸計画が多々ありますね。IRの有力誘致先の夢洲には京阪の乗り入れが有力ですね。京都とのアクセス向上はリゾート利用客・京都観光客相互の利益となるでしょう。
こういう開発構想を見ると神戸の影が非常に薄いことに改めて気づきます。
神戸ももっと積極的に大阪京都に絡んでいかないといけませんね。
梅田はやはり圧巻ですね~!!
でも三宮も負けて欲しくないですね~
みんなで頑張って盛り上げて行きましょう!!!
梅田はもう既に三宮が単純に対抗できるレベルではなくなりましたね。
見る見る内に巨大化しまだまだ進化している印象です。
もうこうなったら建物の大きさや街の規模では敵わないのならば何か他の要素で競争できるようにしなければ。
美しさ、デザイン、センス、機能性、楽しさなどを詰め込み、人を集められるような魅力をこれから三宮で建設する建物には大いに期待します。
工事の進む阪急に加え、JR、バスターミナル、市役所、そしてそごうですよね。私もそごうの後に阪急百貨店が建っている姿を空想しては楽しんでいます。同じようなデザインでは面白くないですが。
しかし、これらの建て替えが進んで行けば一気に三宮も風格のある街に変貌できると思います。
また三宮には梅田や京都にはないウォーターフロントがすぐ近くにあるという強みがあるので、この違いを生かし魅力を最大限に演出できるような街づくりを切に望みます。
大阪は梅田も気になりますけど、御堂筋・淀屋橋界隈の高さ撤廃による老朽化オフィスの建て替えがきになっています(というのも勤務先が淀屋橋で毎日神戸から通ってます)
特に御堂筋西側のビルは古い建物が多い!
現状規制緩和後の100m以上は2本だけでが、今後促進されていったらいいなと思います
冗談抜きで神戸の現状は行政の停滞が原因で
行政の停滞は憲政の腐敗を招きます
橋本議員は神戸の現状の縮図です
神戸はもう一度ゼロからやり直す気概が必要です
やはり鉄道や交通機関は街の発展に重要な役割を果たします。阪急の市営地下鉄乗り入れと神鉄の三宮延伸、神戸空港への新鉄道、そして新バスターミナル。これらが三宮を大きく変えてくれる要素を持っています。
そうですね。大阪や京都との連携なくして神戸の今後の発展はあり得ません。独自色を出すのはいい事ですが、大阪のパワーを取り入れられるような仕組みを考えなければなりません。
規模では到底追いつけません。質と独自性に磨きをかけると共に連携も必要かと思います。海外でウォーターフロントを武器に成功しているビジネス観光都市をもう一度よく研究してみるべきかもしれません。
こんな議員だけではないとは思うのですけどね。。。でもこういうのが出てくるレベルまで落ちているのは事実かもしれません。ギリシャはヨーロッパのお荷物で腐敗が進んでいますね。。。