三宮の大型複合文化・商業施設である神戸国際会館。1999年4月の開業から20周年を迎えます。地上22階 地下3階 延床面積58,985.20平方メートルの巨大な建物の地下1-2階の2フロアと9-11階のレストラン街・映画館から構成されるのが商業フロアのSOL(Spice of Life)。
20周年を記念して大規模な改装を実施し、3月15日にリニューアルオープンを果たしました。「新たな神戸の美しいくらし」をコンセプトとし、テナントの約7割に渡る入れ替えや改装を行いました。エントランスの周りの装飾も一新されています。
神戸・兵庫発のブランドを集めて他施設との差別化を狙うのも今回のリニューアルの柱とされました。店内は開業時からとてもこ綺麗で洗練された空間構成はそのままに更に暖かみを増した感があります。
スターバックスコーヒーも開業以来、初のリニューアルを実施。神戸1号店はこの国際会館である事を知っていました?
国際会館の建物低層部が交差点に対して丸みを帯びた形状である事をモチーフに店内の通路や天井パネルも円や曲線を多用しており、動線に回遊性を持たせてフロア歩きを楽しくさせる手法は素晴らしいと思います。
店内を実際以上に広く感じさせ、視覚的にも楽しくお洒落です。テナントの構成的に落ち着いているので大人の女性向けのイメージが定着していますが、今回のリニューアルによって固定顧客層に絞らない戦略に転換されています。ミント神戸とはまた異なる雰囲気に好感を持ちます。
SOL店内の洗練性もさながら、施設全体の設計計画についても周辺環境との調和や立地における施設の役割も非常に良く考えられており、結果として周囲への賑わいや回遊性を生み出す事にも成功しています。
さんちか及び地下鉄海岸線のターミナル駅との接続を単なる地下空間とせずに反屋内外とした円形サンクンガーデンを設け、これを階段状のベンチを備えてイベント広場や人の滞留を図る憩い空間としています。地下から地上2階までの複層レベルでも垂直方向に人の動きを作り、ここを通って周辺施設にも人の広がりを作り出しています。
複合施設としてオフィス、商業施設、屋上庭園、映画館、音楽ホールを備え、更に素晴らしい公共空間も兼ねる非常に優れた再開発でした。雲井通に計画されているバスターミナルビルは国際会館と似た性格の機能を持ちながら、更にバスターミナルやホテル等の付加機能も備え、規模も3倍以上になる可能性がある大プロジェクトです。国際会館の集客力から想像するに、バスターミナルビルは三宮の人の流れを大きく変えるポテンシャルを持っているでしょう。
20年経っても色褪せる事のない国際会館にはこれからも他施設との競合に埋もれずに一級の大型複合施設としてブラッシュアップしていって欲しいと思います。
神戸国際会館SOLがリニューアル 開業20周年を迎える
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国際会館はたしかに99年オープンとは思えない建物ですね
20年、30年経っても古さを感じさせないデザインのビルが今後も増えて欲しいですね
北から阪急、JRの駅ビル、建て替えられたSOGO、国際会館と南北に繋がれば最高です(笑)
洗練されて都会的な一方で重厚感も感じさせてくれる
本当に良いデザインだと思います。
このビルが三宮駅前なら三宮もかなり違った印象になったでしょうね。
ゼロゲートの設計者は爪の垢を煎じて飲んで
悔い改めて欲しいものです。
国際会館の設計は日建設計、施工は竹中工務店だったようですね。確かに20年も経っている施設には思えません。それだけ、神戸に新しい施設がないのかもしれませんが。。。
新しくできる姫路のコンベンションセンターも設計が日建設計、施工が竹中工務店のようです。姫路は、駅もきれいになりましたし、コンベンションセンターも完成パースをみる限りではとてもよい施設になるようなので、うらやましいです。
リニューアル後まだ行ってませんが、
建物自体も入っているものも素敵なのですが、
いくつか使いにくく感じていたところがありますが改善されたのでしょうか?
①エレベーターが数カ所に分かれているのが使いにくく感じます。◯回に行くにはこのエレベーター△階にはこちらのエレベーターと、エレベーター同士の場所が離れているのがなれないと使いにくいかと思います。
②入っているショップがほぼ全て女性向けですよね。
③SOGOとの通路がある階とない階があり、何階がつながっているのやら、通路がどこにあったかわかりにくく、迷っている方に沢山遭遇しました