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M‐March’e ミント神戸地下1階 リニューアルオープン間近!

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JR三ノ宮駅前の複合ビル「ミント神戸」。多くの人で賑わう三宮のランドマークですが、地下1階にはかつて阪神百貨店が運営する阪神さんのみや食品館が入居していました。食品に特化したいわゆるデパちかの形態を採っていましたが、申し分ない立地だったのも関わらず赤字が続き、遂には開業から4年の2010年4月に休業。その後、営業再開の方策を模索していましたが、2010年末に閉店となりました。

阪神電鉄の西のターミナルである三宮は同社も古くから駅ビルを構えた梅田に次ぐ第二の拠点ですが、傘下の阪神百貨店が初の神戸出店をミント神戸地下階に選んだのも、2012年春に供用開始を予定している三宮駅の東口に直結する立地である事も大きかったと思います。その開業を待たずして閉店に至ったことは真に残念ですが、出店形態にいささか無理があったのも否めません。

売場面積は1,276㎡。売上高は2010年3月期で約12億円でした。比較的小さな売場に万遍無く各種店舗を揃えていましたが、近接する本格デパ地下のそごうがある為にそれに真っ向から対抗する形での店舗構成は正直、無謀に思えました。そごうでは洋菓子ひとつ選ぶにも幾つもの選択肢があり、その中から迷って選ぶことがデパ地下の楽しさと魅力です。食品館ではそういった楽しみを味わうことはできませんでした。店舗面積が狭いのなら何かに特化(安易な路線かもしれませんが、スイーツ+カフェのみに限定する等)してオンリーワン的な存在にするべきだったと思います。

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約1年半の沈黙を経て、地上の喧騒とは一転してひっそりとしていたミント神戸地下階にようやく活気が戻ることになります。同ビルを運営する神戸新聞会館は「M‐March’e (エム・マルシェ)」を今秋開業すると発表しました。具体的な開業日は9/22と決定しています。現在はオープンを間近に控えて内装工事が進められています。その為、サンシティ・サンパル方面へ抜ける地下通路も一時的に封鎖されています。

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またすでにエム・マルシェの店舗構成として以下4店が出店することが公表されています。

-KOHYO(食品スーパー)
-ローゲンマイヤー(ベーカリー)
-やまがき(惣菜)
-Happy(フラワーショップ)

一時は沖縄のアイスクリームショップの出店が報道されましたが、公式サイトにその名を見つけることはできませんので進出は断念されたのでしょう。

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KOHYOは大阪市に本店を置く食品スーパーで現在はイオングループの傘下となっています。神戸市内にも幾つも店舗展開をしていますが、ここ近年は都心店の出店に攻勢を掛けています。2003年にはまずJR神戸駅構内に神戸店を開業、成城石井と提携した輸入食品コーナーを設けて内装にも高級感を持たせた都心店の走りでした。その後、御堂筋のオフィス街に淀屋橋店、京都駅前のイオンモール店等を次々と開業させ、近隣住民だけでなく帰宅途中や昼休憩中のビジネスマンによる活用を狙ってカフェコーナーの設置等も行われています。

ミント神戸地下の新店も昼は近隣オフィスから多くのビジネスマンやOLが訪れることになるでしょうし、夜には帰宅途中の近隣住民が食料品を買い求める姿が容易に想像できます。しかしながら近接してダイエーの地下階、サンパル地下階にも食料品売場がありますので、これら既存スーパーとの棲み分けをどう図るのか。やはり目指すところはいかりやスーパー的な存在でしょうか。

ローゲンマイヤーは芦屋のベーカリー、やまがきは神戸で育てた黒毛和牛を使用した惣菜を販売、Happyはフランスを拠点とする世界最大のフラワーショップチェーンブランド・モンソーフルールの新ブランドで関西初出店となります。

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JR駅方面からMキッチンを抜けてエムマルシェに至り、南の2号線方面に足を向けると地上からの明かりが降り注ぎます。1階のバスターミナルや駅前広場とエスカレーターや階段で直結しており、双方向からのアクセスが可能となっています。

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エスカレーター下の先は封鎖されていますが、将来的には現在、工事が進められている阪神三宮駅東口に繋がる通路となります。エム・マルシェの開業、三宮駅東口の供用開始によって飛躍的に人通りは増加することになるでしょう。

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ここから先がどう整備されて東口へと導かれるのかを想像すると非常に楽しみになってきます。しかし地下駅工事というのは非常に長期間の工期を要します。建設費用も膨大な額に上ります。そして工事完成後、景観的には地上部には全く変化が生じないので巨大なプロジェクトもその全貌を掴むことは意外に難しいのです。この事業の工費は130億円に上ります。

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通路の西側は駅前広場真下となりますが、このガラスパネルとなっている部分にも改良工事を施して店舗が入居できるようにするべきかと思います。駅構内と周辺施設地下階を連絡する通路は神戸市の管轄です。阪神には市と連携してエキナカ開発を進め、地下エリアの回遊性も生み出す仕掛け作りに貢献して欲しいと思います。

何はともあれエム・マルシェの開業まで1ヶ月となりました。また開業後にレポートしてみたいと思います。



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