西区役所・文化施設

西区総合庁舎建設計画 始動に向けて建設予定地では解体工事が大詰めを迎える



北区役所、兵庫区役所に続き、新築される予定の西区役所/西区総合庁舎。同庁舎の建設予定地では解体撤去工事が大詰めを迎えていました。



建設予定地は西神中央駅前の商業施設プレンティの立体駐車場跡地です。昨秋より明和工務店が施工する同駐車場の解体撤去工事が進められています。工期は6月末までを予定しています。



少なくとも仮囲いの外から見る分には既に立体駐車場の姿はありません。仮囲いには「西区役所新庁舎の整備に向けて」と題した今後のスケジュールと完成予想パースが掲示されています。



まずは立体駐車場を解体し、跡地に新庁舎を建設。その後、プレンティや隣接する立体駐車場と歩行者デッキで連絡し、21年度に完成を迎えるという筋書きとなっています。



既に仮囲いには新庁舎の建築計画のお知らせが掲示されています。今年7月の着工を予定しています。施工者はまだ未定です。5月に一般競争入札が実施され、事業者を決定する予定となっています。


昭和設計の手掛けた地上6階 延床面積10,145.31平方メートルの新庁舎のデザインです。3階で繋がるデッキ前に設けられる賑わいスペースとのなる大きな空中広場が大きな特徴になっています。

westward05.jpg

こちらが建設予定地にかつてあったプレンティの第2立体駐車場です。



現在は完全に更地となりました。敷地面積は5,094.27平方メートルとかなりの大きさがあります。



恐らく既に地中障害撤去も殆ど終わっている状態なのではないかと思われます。予定よりも早く解体工事が終わるのではないでしょうか。



新庁舎の建設予定地の西側にまず第1段階として、新しいプレンティの第2立体駐車場が建設されました。その後に旧駐車場の解体を開始。



新・第2駐車場とプレンティ間には仮設(?)の屋根付き通路が設けられています。将来的には空中デッキで連絡する予定です。



西神中央駅周辺施設のマップです。主要施設が沙汰なくまとまって集積しています。西区新庁舎の完成の暁には現在の区民センターはその役割をどう変えるのか。駅周辺の人口増の為に売却して分譲マンションの建設という手も有りかと思います。



プレンティは地域最大の商業施設です。新庁舎の建設を皮切りに始まる西神中央駅周辺の拠点再整備によってこの施設も大規模リニューアルを予定しています。神戸の郊外にはこうした地域の既存商業施設が充実している為、あまりショッピングモールが進出していません。



この駅前の非常に開放的なプレンティ広場も巨大な空間を持て余しています。この広場も再整備の対象です。そしてその向こうに見える駅直結のそごう西神店も今夏に新たな運営事業者を決定する予定です。



ホールや図書館の入る複合文化施設および分譲マンションの建設予定地はまだ雑草よ生茂る更地のままです。今後、駅前周辺は大きく変貌を遂げる予定です。



西神中央の一つの大きなアドバンテージは駅前エリアの後背地に一流企業の研究施設や生産施設が集積する西神インダストリアルパークが横たわる事です。その際たるはシスメックスのテクノパーク。7ヘクタール以上の緑地の中にR&Dや生産施設等の7つの建物が立ち並ぶ広大な敷地です。



シスメックスの他にもNEC、コニカミノルタ、日本イーライリリー、アシックス、川崎重工、神戸製鋼、パナソニック等の名だたる企業群が集結する企業団地です。西区内には他にもハイテクパークや神戸テクノ・ロジスティックパーク等、恵まれた道路網や広大な敷地を活用した企業・物流団地がひしめいています。西神中央はまだまだ地域拠点として磨きを掛ける事は十分に可能かと思います。

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POSTED COMMENT

  1. 摂津国人 より:

    以前からコメント差し上げているように、西区役所を西神中央に移転するのは英断だと思います。
    西区のような郊外は面積も広く、人口が分散しているので交通がバスに依存しています。
    結果、ターミナル駅にバスなどの交通が集約されるのでバス交通の結節点となる地点に区役所があるのは区民にとって利便性が高いです。

    > 神戸の郊外にはこうした地域の既存商業施設が充実している為、あまりショッピングモールが進出していません。
    80年代の神戸市の都市計画がとても優れている証拠だと思います。
    人口ボーナスによる都市の拡大期に合わせた開発を市が中心になって実施し成功した例でしょう。
    他の都市では大型のショッピングモールを車でしかアプローチできない郊外に建設しましたが、近年では駅に近い小型のショッピングモールにトレンドが移行しています。
    ある意味神戸市はトレンドを先取りできているとも受け取れますから、当時の神戸市は先見の明があったのでしよう。

    西神中央の特徴として、西神戸医療センター(市民病院)が駅近にあるのも見逃せません。
    以前の名谷の記事でコメント差し上げた神戸医療センター(旧 国立神戸病院)は駅から少々距離があったのに対して、西神中央の西神戸医療センターは高齢者や小児でも負担なく歩ける距離にあるのは他のターミナル駅にはないアドバンテージです。
    西神中央は名谷に比べて世代の交代が遅く高齢化が進んでいる印象を受けますが、逆に言えば高齢者にも過ごしやすい環境なのかもしれません。

    西神中央は、名谷、垂水とともに重点的再開発の対象になっていますが、他の2ターミナルと異なったアプローチが必要であると感じています。
    具体的には、1.三宮まで地下鉄で30分程度かかる、2.地下鉄の終点駅で周辺駅に接続されていない、3.面積が広く大きな人口を抱えている、の3点が大きな違いだと考えております。

    1の三宮までの時間については、神戸市営地下鉄は快速の運行で対応するつもりのようです。
    確かに快速が運行されれば20分程度で三宮に至るでしょうから魅力的です。
    ただ、同じく快速が停車すると予想される名谷はからは快速で12分程度(予想)、普通で18分で三宮にアクセスできますし、谷上経由で山の街や北鈴蘭台などからでも20分程度でアクセスできるでしょう。
    西神中央の場合三宮から距離があるので、いったん快速が運行されてしまえば普通で三宮にアクセスすることは選択肢に入ってこないでしょうから、「快速が運行される」ということ自体が西神中央浮沈を決定するのではなく、どれくらいの頻度で快速が運行されるのか、快速の停車駅はどこになるのかがカギになるように思いました。

    2の周辺駅への接続については、神戸電鉄粟生線の廃線・運行本数減少が契機になって状況が変わるかもしれません。
    前に鈴蘭台の記事でコメント差し上げましたが、粟生線は赤字路線で有馬・三田線の黒字で補填しており、この4月から神戸電鉄は粟生線の本数を削減したり、新開地への直通運行の本数を減らしたりしています。
    こののち粟生線が廃線になれば粟生線沿線の住民は、神姫バスの中距離バスで三宮に直通するか、西神中央にバスで行きそこから三宮に通勤することになるでしょう。
    神姫バスの三宮直通路線はこの辺りで人気ですが、JR三ノ宮の東の高架下にある神姫バスのバスターミナルが非常に手狭で運行本数を増やせないのが現状です(三宮バスターミナルが竣工すれば状況は変わるかもしれませんが)。
    このため、運行本数を増やそうと思うと、自然と西神中央行きのバスを出すことになるでしょうから、そこが西神中央にとってターミナル性の向上を後押しします。
    あるいは、粟生線の行く末によっても変わってくるのですが、粟生線北部をBRT化して押部谷から西神中央にBRTを接続できれば、三木や小野からの乗客は現行の鈴蘭台・新開地経由ではなく西神中央経由で三宮に至ると予想されます。
    記事内でも結論付けなさっているように、西神中央が東播地域の地域拠点になり得ます。
    押部谷は元々地下鉄の終点として、「西の谷上」的な存在を予定されていましたが、周辺住民の反対で地下鉄が西神中央で止まったと耳にしたことがあります。
    かつての経緯とは逆にBRT化した神鉄を西神中央に伸ばすのであれば、住民の反対は起きないと考えます。
    押部谷からLRTで神戸電鉄を西神中央に至ることも考えたのですが、今の神鉄と神戸市のスタンスを加味するとそこまでの投資は金銭的に難しいように思いました。
    あと、BRTやLRTを西神中央の南方や西方に敷設して平野の人口を取り込むことも考えましたが、乗客はそのまま南下して明石からJRの新快速に乗ってしまうのでしょうから、西神中央の振興のためには北の神鉄方面に目を向けるのが吉と思います。

    3.の規模については、西神中央は名谷よりも広大で、神戸市は名谷で培った経験を西神中央で活かしたように感じます。
    名谷の記事でコメント差し上げたように、名谷駅の西のはずれには布施畑JCTがあり高速道路交通の要衝となっていますが、西神中央の北に広がる工業団地には名谷の布施畑JCTに相当するICがありません。
    しかし、西神中央くらい大規模な住宅地・工業団地であれば神戸市もそう簡単に放棄する事はできませんから、堂々と構えていることができます。

    コロナショックで再開発の進展に懸念が生じていますが、西神中央にとってはいい面もあります。
    「三宮への通勤にはちょっと遠いが、たまに行く分には問題ない距離」にある西神中央は
    一躍普及したテレワークとの相性が良好です。
    電車での交通需要もアフターコロナで復帰するかどうか不確かですから、状況によっては住宅街だけでなくオフィスも備えた本来のニュータウンを目指すことも可能だと考えます。
    いずれにしても、ひたすら今後を悲観する必要はなく、状況に応じた柔軟な再開発で西神中央を東播地域の地域拠点とすることを目指すべきです。

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