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一昨晩、神戸新聞が単独でスクープ記事を掲載し、神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業のイメージパース数点が公表されていましたが、これに続き雲井通5丁目再開発株式会社、神戸市、三菱地所、三菱倉庫、大林組、TC神鋼不動産は共同でプレスリリースを発表し、同再開事業の権利変換計画認可と着手及び施設概要について遂に公開しました!
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次世代の都心創造プロジェクト
「神戸を世界とつなぐ 未来とつなぐ 次世代の都心創造プロジェクト」を事業コンセプトとした都心部最大級の再開発プロジェクトが遂に始動します。
西日本最大級のバスターミナル整備
駅周辺に分散していた1日約1,700便が発着する三宮の中・長距離バスターミナルを新ビルの地下2階及び地上1-3階に一括集約し、交通拠点機能を強化。ビル完成後には国土交通省がターミナルを買い上げて、国営施設として区分所有と運営を行います。バスターミナル内には待合空間や商業施設、車寄せやカーシェアリングの機能も付与されます。地下から地上階に展開する商業機能はあじさい通りに路面店を設ける他、賑わいに貢献するテナントを入れる事になります。
また2期計画によるツインタワー化で西日本最大級のバスターミナルに発展します。
大ホール・多目的スペース・図書館の公共・文化機能
4-8階には大倉山にある文化大ホールの機能を継承する1800席の最新ホールと区民ホールとして機能する多目的スペース、9-10階には「世界一美しい」を標榜する予定の新しい三宮図書館を整備します。賑わいを生むバーティカル・パッサージュと屋上庭園
地上2階から10階に掛けて垂直・水平の双方向に整備される吹き抜けの立体歩行者動線「バーティカル・パッサージュ」が施設内の回遊性を高める他、10階の屋上には図書館やスカイロビーに接する大空間の庭園を整備します。大階段や緑化、水盤等を設け、六甲山を望む賑わい空間が生まれます。神戸を代表するフラッグシップオフィス
11-22階の12フロアは、三宮エリアで最大級となる約350坪の基準階面積を確保する最新の無柱オフィス空間を供給します。オフィスからホテルフロアのタワー棟は三菱地所が保有し、国内外の企業を誘致する予定です。天空を制する最高級ブティックホテル
24-32階の8フロアには屋上に幅30mの屋外インフィニティプール、チャペル、バンケット、レストランを備えた最高級ブティックホテル「EVOL HOTEL KOBE」が開業。客室数は60-70室を計画。複合機能を与えられた斬新なランドマークタワー
これまで公開されてきた計画コンペ時に提出された完成イメージから大きく変わったその外観デザイン。与えられた複合機能と要素に応じて、外装に変化を与え、ディテールも随所に拘りを感じられるデザイン設計になっています。特にバスターミナル、商業施設、ホール、図書館の入る基端部は北面と南面のファサードに建築家・坂茂氏の特徴が表れています。有馬籠をモチーフとした網掛けのような外壁デザインは木材と曲線を巧みに組み合わせた造形が得意な坂氏の真骨頂と言えるでしょう。
中央幹線に面する南面は三ノ宮駅から連絡する歩行者デッキと接続し、シンボル性を全面に押し出したファサードとなります。正面部分はガラスで覆い、吹き抜けのピロティを設ける他、コーナ一部は西側を有馬籠の装飾で覆い、東側は木々による緑化を施します。
基端部の機能と動線は人の流れをよく捉えた形状に設計されていると思います。多くの人々が訪れ、行き交う交流・交通拠点施設として、三宮の在り方に多大な影響を与える事になるのではないかと思われます。
セットバックした11階以上の高層棟部分は、コンペ当時に公開されたイメージからはかなりかけ離れており、11-22階のオフィスフロアは完全にアルミカーテンウォールのみで覆い、細かい格子状のマリオンは取り付けられません。24-32階最高部のホテルフロアも基本的にはオフィスフロアと同様にガラスで覆われるようですが、一部に緑化された空洞が開けられていたり、就寝を伴う客室となるであろう3フロアのみバルコニーが設けられています。またインフィニティプールの設置される最上部はどの位置に設定されているのでしょうか。
現在、サンシティのある雲井通6丁目とのツインタワー化を考えた際、やはり2期棟も同様のデザインコンセプトを踏襲する事になるかと思いますが、これらのツインタワーとJR新駅ビル、神戸三宮阪急ビルの親和性がどうなってくるのかも興味深いです。想像以上に個性と主張の強い建物になりそうです。
今回の発表ではバスターミナルの配置や規模、商業施設の内容、ホールや図書館の様子等、明らかにされていない事も多く、今後、各施設の区分所有者によって徐々に公開されていく事になるものと思われます。
JR新駅ビルに続き、とうとうそのベールを脱いだ雲井通5丁目再開発。この計画もここまでの道のりは平坦ではなく、中・長距離バス乗降場の集約にかかる基本計画アドバイザー募集の公表によって三菱地所等の提案が選定されてから早5年が経過し、ようやく最終イメージの発表と事業着手に漕ぎつけました。いよいよ今月より対象街区内の既存建物解体が開始され、2027年の施設完成に向けて前進を始めます。
プロジェクト概要
神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業
事業名称 神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業
施行者 雲井通5丁目再開発株式会社施行区域 兵庫県神戸市中央区雲井通四丁目345番の一部,346番,347番の一部,同五丁目301番, 302番,303番,317番,318番,319番,320番の一部,322番の一部, 323番, 324番,
区域面積 約1.3ヘクタール
敷地面積 約8,230㎡
延床面積 約98,570㎡
建物構造 鉄骨造 鉄骨鉄筋コンクリート造
階数/高さ 地下2階 地上32階 塔屋2階/約163m
主要用途 商業施設、バスターミナル施設、公益施設、業務施設、宿泊施設 公共施設
設計 大林組 三菱地所設計 坂茂建築設計 東畑建築事務所
施工 大林組
市道葺合南146号線を幅員18mに道路拡幅
バスターミナル
アトリウム空間
三宮図書館
EVOL HOTEL KOBE
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バスターミナルについては、全国の拠点と言える所は一応利用したつもりですが(と言っても大規模と言える所はそんなに無いです)、新しい、例えば新宿は明るくて分かりやすいですが、期待した割には大きさを感じません。東京駅・八重洲口や鍛冶屋橋にも長距離ターミナルは残っています。名古屋、金沢、京都(コレはバスターミナルとは言い難い)、大阪、広島、博多はどれもイマイチです。特に大阪は新しい割にキタは阪急とJR系は別のターミナルで、阪急は昔のままの高架下で圧迫感が強い。JRもバースに工夫が足りないと思う。名古屋、広島、博多も大規模リニューアルはされてません。排気ガスの蓄積なのか壁面、天井が煤けてます。何よりも薄暗くてワクワクする気持ちも萎えます(笑)。金沢は行った時間が悪いのか利用者が驚くほど少なかった。新幹線に取られたんでしょうか?
さて、神戸ですが、第1期、第2期、そしてミント神戸が繋がれば、急ぎ客はほぼ横移動だけで済み、ターミナル到着から乗車までほとんどロスタイム無しで行動出来るフットワークの良さは「ウリ」になります。
1日1,700本が発着しているそうですが、中長距離便の更なる強化に期待したいです。狙い目は篠山、堺、和歌山(白浜では失敗しましたね)、伊勢神宮、万博公園、大垣・岐阜、敦賀・福井、飛騨高山、津山、鹿児島、長崎、宮崎、大分、福岡、もちろん横浜、東京、千葉、鹿嶋、埼玉等。新幹線との競合は夜間便で対応、それと比較的近いのに、現状のアクセスの悪いところが狙い目と思います。と、書き連ねましたが、本線はやはり淡路島、四国ルートです。ここの拡充は更に加速し、岡山ー瀬戸大橋ー四国ルートを無くすぐらいに取り組むべきです。
日本中から人を集められる施設となって欲しいですね。中四国からの関西の玄関口としての役割を果たせるようになると、神戸の広域圏におけら拠点性が高まる事によってかつて神戸が持っていた広域経済圏を取り戻す方向に寄与すればと思います。
いつも楽しく拝見しています。
やはり、世界的建築家の坂茂さんは一味違う感じですね!とても楽しみです。
特に屋上庭園が、六甲山ビューというのは、素敵ですね。先日取り上げてくださっていた新神戸のハーブ園しかり、街中にこれだけ豊かな山の自然がある街も少ないので、港町のイメージが先行しがちですが、山の自然が堪能できる施設は、市民としてとても楽しみです。
山と海の双方を望めるタワーによって自然を都会から感じられるのが神戸の魅力かと思います。楽しみですね。
権利変換方式なのでB1~3Fの店舗には権利者が入居するようですよ。賃貸する権利者も多いでしょうが、賑わい効果としては店舗区画が細分化されるより纏まった区画を作ってほしいですね。大ホールとは言え1800席と中途半端ですし、運営は三菱地所じゃなく神戸市外郭ではないでしょうか?そうなると陳腐化しそうな…。大ホールと多目的ホールは作るなら新市役所と新中央区役所の中だったと思います。
神戸市の保有床はオフィスに回し三菱地所に賃貸したらいいのに。その床が企業誘致につながれば税収も増えるのに。
権利床を取得する転換と理解していましたが、違うのでしょうか?オフィスはこのプランが三菱地所等が提案した段階から、オフィス床の取得が条件でしたので、神戸市は絡みません。市が保有するのはホールと図書館のみです。
「プランの最大の特徴は、タワー部の6割超を占めるオフィスフロア。貸しオフィスの空室率が低い神戸の一等地にまとまった空間が創出されるだけでなく、同グループが自ら床を取得した上で、企業を誘致する。」
「JR大阪駅北の「グランフロント大阪」も開発した三菱地所などが、三宮駅直結の立地の良さを生かして企業約50社を誘致し、計約1500人が働く場を創出するとしている。(霍見真一郎)」
権利変換方式は現在の所有区画の価値を等価で新ビルの床に置き換える方式です。一般の等価交換と同じですが税の優遇措置等があります。既に、完成後に戻ってくることを表明している権利者もいます。
三菱地所によるビルの所有運営については存じております。気になっているのは大ホールと多目的ホールの運用です。ここも三菱地所が運営するんでしょうか?だったら安心なんですが…。
完成したら長距離バスに乗車してみたいと思っています。
ここには、神戸みやげを一通り買える大きな店舗を入れて欲しいな。
既存の権利者が戻れるのは良いですが、新しいビルの用途との調和も必要ですね。ホールは完全に神戸市の保有エリアですが、運営を民間に委託する可能性はどうでしょうか。基本は市民ホールなので。
正直言って全く期待していなかったので
まさかこんな凄いビルになるとは嬉しい誤算でした
三ノ宮駅ビルもそうですけど
とにかく早く着工して現実感を持たせて欲しいです
内容的にはかなり三宮の活性化に貢献する再開発になるものと思います。交通、文化、業務、公共、宿泊機能をてんこもりにしているので、人が集まらない訳がないので、これにJR新改札ができると本当にエリアのゲームチェンジャーになるのではないかと思います。
三ノ宮駅とは歩行者デッキだけではなく地下の鉄道コンコースとも接続してもらいたいです。
現在同様に地下も必ず接続しますよ。
この雲井通5丁目計画の2棟のビルと、JR三ノ宮駅新駅ビル、3棟ともデザインは違えど似たような高さと作りになりそうですが、それぞれどう特色を出していくのか非常に楽しみです。
雲井通6丁目計画の規模や高さは未定ですが、想定だと5丁目計画より低いようです。完全な双子ビルだと良いのですが、需要と用途次第ですね。
二期ビル完成が30年代半ば、との報道も。いくらなんでも遅すぎませんか。どなたかも書かれているように、スピード感を持って早期着工、そして三宮が変わりそうだという実感を持てるようにすることが肝要だと思うのだが。
その通りかと思います。ただ2期ビルは特に神戸市の保有地は無いので特に需要を見越しながらの開発という流れになってしまうのではないかと思います。