三田

地域探訪: 三田・三田駅前Cブロック地区第一種市街地再開発事業 中心部の開発によるコンパクトシティ化を進め人口減退に歯止めを掛けられるか


昨年10月以来、10ヶ月ぶりに三田を訪問してきました。三田駅前Cブロック地区第一種市街地再開発事業の最新工事状況をレポートします。「キッピーテラス」と施設・タウンエリア名が決定した三田駅前再開発事業の総仕上げです。約1.9ヘクタールに及ぶ広大な敷地に、屋上庭園のある地上5階建の商業・業務棟とそれを囲むように地上20階建の住宅棟を一体で開発、阪急阪神不動産と旭化成不動産レジデンスが組合員として参画しています。



駅前の人工デッキと直結する鉄骨造の商業棟。既に外観は完成している模様です。4階が業務施設、1-3階が商業施設に割り当てられる想定です。



建物背面は既に足場が撤去されています。通常、こうした再開発の施設棟には公共施設も入れる事が多いのですが、今回の再開発では三田市の公益施設は入らないようです。気になる出店テナントがどのような顔ぶれになるのでしょうか。



阪急阪神不動産が参画している事を考慮すると、現在、キッピーモールに入る阪急OASISが中核テナントとして移転オープンする事も可能性があるのではないでしょうか。三田はJR宝塚線と神鉄三田線が乗り入れるターミナルですが、駅前の再開発地区Aブロックのキッピーモールには三田阪急が入っていた事もあり、また神鉄が阪急阪神グループの鉄道会社である事から、準沿線として、阪急との繋がりがある街です。



その阪急阪神不動産が売主の大規模分譲マンション「ジオ三田」。総戸数541戸の巨大マンションです。非常に利便性の高い駅前レジデンスとして、人気を集めています。



ジオシリーズとあって、デザインにもかなり注力されています。さまざまな暮らし方を包み込む「織物」をデザインコンセプトとしています。風合い豊かなベージュのせっ器質タイルを基調として採用し、シルキーとダークグレーという2種のガラス手摺り、縦格子を使い分けて建物を上下に分節してデザインで表情を創り出します。



そのランドマーク性は非常に優れており、居住者からは高い満足度も得られるのではないかと思います。またブランド力や立地から資産価値も高く維持される事が期待できるでしょう。



三田、芦屋、阪急塚口、西宮、明石、尼崎等、兵庫県内の諸都市はいずれも再開発が進み、その駅前を刷新していますが、いずれもマンションと商業・公共施設を組み合わせた手法が採用されています。住宅開発を行っていないのは、神戸三宮と姫路のみです。都心機能の意地・維持とも言えますが、関西最大のターミナルである梅田については、うめきたエリアで寧ろタワーマンションも上手く組み合わせ、街のステータス性についてバランス良く舵取りをしています。



歩道の上にアーケードを架けた駅前通りも刷新され、歩道も拡幅されたシンボリックで歩きやすい歩行者空間と車道を確保し、中心部らしい風格ある景観を形成します。



これだけの開発が進み、拠点性の高い三田市の中心部ですが、驚くべきはこの都市の人口は実に11万人にも満たない事です。全国の11万都市でここまでの駅前を有する街は他にあるでしょうか。やはりJRと神鉄が乗り入れる交通の要衝である事、大阪の都心に直通する利便性、豊かな自然と安価な土地という組み合わせが、ベッドタウンとしての三田の人気を支えているのでしょう。ただ三田も人口減少期に入っており、ニュータウンのオールドタウン化は他都市と共通の課題です。拠点駅周辺の人口集積を進め、コンパクトシティ化を図る事は当然の流れかと思います。

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