神戸駅周辺

神戸駅前広場再整備計画の一部更新及びより詳細なスケジュールが示される



2030年に完了を予定している神戸駅前広場の再整備計画。まずは実際の整備工事を開始する前にインフラ設備等の地下埋設物の移設や更新を進める必要がある為、この準備工事が順次、開始されています。



その一環として、駅前広場中央にあった巨大可動モニュメント「海からの便り」も撤去されました。



再整備計画を進めるにあたり、神戸市はこれまでもより踏み込んだ内容の整備概要を公表しました。以前よりも歩行者空間が拡大し、神戸駅から湊川神社のある多聞通りまで、車道を渡らずに辿り着けるよう整備される計画や周辺道路にまで拡大した整備概要が示されています。



特に現在の市バスターミナルの北側にある車道の若菜神戸駅前線の改造工事として、これまで北側には無かった一般車専用ロータリーが整備される計画が示されました。従って再整備後にはこの道路は通り抜けが出来なくなります。



最も大きな変化を遂げる予定のサンポルタ広場上の大屋根。現在の大屋根も光り輝く太陽を模ったギザギザのデザインの斬新さは健在です。



現在のサンポルタ広場は完全屋内でありながら、屋根の一部をスリットガラスにして陽光が広場内に注ぐように設計されていますが、新しい木製大屋根は自然光の取り入れについてどのような工夫が施されるのでしょうか。



イメージでは屋根自体にはスリット等は設けられていないので、自然光はサイドの開口部から入ってくるものと思われます。



開口部はガラスで覆われる模様で、地下広場が完全屋内である事は維持されるようです。ガラスと天然木材の組み合わせは和モダンのトレンドとしてマッチングが良いです。



バスターミナルと歩行者空間を遮る巨大な植栽帯・花壇が撤去されると、広場の見通しが良くなり、動線も改善され、駅前エリアの回遊性が大きく向上します。現在の広場は駅と街の間に隔たりを作ってしまっています。



無駄に大きい現在のタクシー専用のロータリーも縮小され、歩行者空間が広がります。地下には駐輪場タワーが建設され、通勤・通学における利便性を向上し、新快速停車駅である神戸駅周辺の住宅開発・市場の活性化促進が期待されます。



駅前広場再整備の効果を周辺地域へと波及させる構想として、駅周辺の道路についても道路空間再編や再整備を計画。その一つとして、SLのD51前道路の改良を予定しています。



高架下から続く道路を歩行者専用化し、高架下店舗との相乗効果によって賑わいを創出します。



SLのD51は移設も検討されましたが、一度分解すると元に戻すのは困難との結論から、この場の展示を維持せざるを得ない状況です。せっかくのSLですので、周辺を広場化して、フィーチャーする他はないようです。



本格的な駅前広場再編工事が開始されるのは、2026年度からとまだ2年程先となり、目玉の大屋根の建設は27年度からになる計画です。大屋根の整備にはまず、南側に新たなバスターミナルを建設し、その機能を移設してからでないと着手できません。段階的に整備を進め、神戸駅現駅舎開業100年を迎える2030年に完成予定です。

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