神戸空港

神戸空港が遂に国際化 第2ターミナル開業で週40便の国際チャーター便就航開始


先週金曜日・4月18日より遂に神戸空港の国際化が実現しました。開港から19年。24時間運用可能な海上空港でありながら、国内線補完専用の地方空港として出発した同空港は、昨年度には国内トップ10の利用者数を記録するまでに成長した上で、とうとう悲願の国際線就航が開始されました。関西経済の活性化と成長には関西三空港のフル活用が必須であり、ポテンシャルの高い神戸空港の潜在能力を最大級に引き上げる必要があります。



拡張された真新しいエプロンに国際チャーター便の駐機が始まっています。週40便のチャーター便運航により始まった神戸空港の国際化。これらの就航航空会社は定刻運航を行なっている為、事実上は国際定期便の運航が始まったも同然です。



毎朝10時に神戸に到着する台湾・台北/桃園からやって来たスターラックス航空と韓国・ソウル/仁川からの大韓航空のエアバスA321neo。



海外の航空会社の旅客機が神戸空港に駐機している事が目の当たりにしてもまだ信じられません。しかし同時にエプロンの小ささが気になりました。

当初は東西に駐機場を拡張する計画が示されていましたが、2025年のチャーター便就航時には今回の西側のみの拡張に留まりました。



新駐機場には最大5機までしか同時に駐機できません。既存のエプロンには10機が駐機できますが、国際線はCIQ機能のない第1ターミナルを使用する事はできません。

駐機場に到着後、タラップが横付けされ、各機にランプバス3台が到着。旅客をターミナルへと誘います。



ランプバスはエプロンを出発後、ものの1分も経たない内にターミナルビルの南側に到着。



到着便のバスはターミナルビルに横付けされて乗客を下ろします。出発便のバスはバックで待合エリアの乗車場に入って待機しています。手前が国内線用、奥が国際線用です。



入国審査、税関を経て、乗客はエスカレーター横の通路を通って到着・出発ロビーへと誘われます。



ターミナルビルの南側にはチャーターバスが待機していました。これらは中国・上海吉祥航空が上海、南京から運航する定期チャーター便の団体客を迎えるバスです。



これらのバスはやはりこのまま大阪や京都に直行するものと思われますが、一部は神戸市内の観光地や姫路にも向かう便も立てられるようになると良いですね。



台湾便や韓国便の乗客はターミナルを出て、迎えに来た自家用車やタクシーを使って各々の目的地に向かっていく様子を目撃しました。



またそれ以外の乗客はスーツケースを転がしながら第1ターミナルへと移動していました。ポートライナーを使って三宮に向かうものと思われます。バスでのアクセスを推奨する神戸市ではありますが、未だ便数が少なく、利便性が高いとは言えません。第2ターミナルに就航する航空機の発着便数も少ない為、バス便を増やす事は難しいかもしれませんが、



国際線の就航がスタートし、第1ターミナルにフードコート「ソラもぐ」もオープンした事もあってか、屋上テラスもいつもより賑わいを見せていました。

現在の週40往復便によって生じる交流人口は全便が満席でも約14,000人。国際化は成就しましたが、規模的な経済効果を得るにはまだまだ。20社が就航を希望している中、早期に40発着便/日をこなせるような体制構築を整えたいところですが、単純計算でエプロン5機の駐機状態を4回転させる事になる為、現況では難しいかもしれません。駐機場の更なる拡張が必要となります。

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POSTED COMMENT

  1. EYESTAR より:

    新しいターミナルビルの供用、国際便の就航、
    神戸空港に降り立つ韓国・台湾などからの観光客の笑顔など。
    国際化されると、ビジュアル面でもこうも華やかに
    生まれ変わるものなのかと実感する日になりました。
    18日は現地に赴けず、ライブ配信映像やネットニュース等で
    神戸空港の様子と国際化初日の流れを追っていましたが、
    それでも雰囲気は十二分に伝わりました。

    第2ターミナルビルまでの動線問題やアクセス面の脆弱性
    など問題点は孕みつつも、無事国際化を迎えられたことに
    喜びと安堵の感情が湧き出ます。来年度以降しっかり
    空港整備の予算を付けた上で、動線改善や受け入れ便数
    拡大措置を行ってほしいものですね。

    まさに神戸空港第2の開港。
    神戸市民にとって、誠にめでたい一日となりました。

  2. S.Y. Kobe より:

    祝!神戸空港国際便就航。 関西圏の国際便利用者の利便政向上を喜ぶと同時に、2000万人の大都市圏で30年以上も関空1空港に国際線を独占させた航空行政に呆れます。半世紀前の経緯を盾にとって国際線利権独占を未だに主張するモンスター自治体が関西経済の復権を妨げていて手を焼いている構図ですね。

    今や世界の航空トレンドでは国際線旅客数は今後も加速度的に増加し、2倍・3倍と成長が見込まれています。比肩出来る大都市圏のうちNY大都市圏では3大空港がターミナルビルの大拡張中で、同時に第4の大型空港建設を視野に入れている。ロンドン大都市圏では圏内6空港のうちヒースロー・ガドウィックに続く第3空港を2倍の3000万人に拡張する事が決定しました。

    今回の規制緩和便数により、神戸市は国内便500万人、国際便200万人程度と見ていますが国際便は本気で需要を取り込めばその数倍は数年で達成出来そうです。積極的で思い切った拡張計画が神戸市のみならず、関西全体の経済復権に必要な事です。最低でも1000万人を捌ける施設を早急に整備するべきです。

  3. S.Y. Kobe より:

    追伸:
    こべるんさん
    本文の 「現在の週40発着便・・」  →  週40往復便(週80発着便) ですね。

  4. にわかん より:

    現地リポートお疲れ様です。
    大韓航空はA321neoで乗り入れてます。
    そのため吉祥航空がA320で乗り入れてる以外の3社はA321neoです。
    ターミナルの規模とかはキャパが明らかに足りない課題があるものの
    外航が神戸空港に乗り入れるようになっただけでも歴史的一歩やなぁ…
    スターラックスのA321neoが駐機場に入る時に放水アーチを受けてる後ろでスカイマークが離陸する光景を動画で見た時
    いつもの風景に新しい風景が入ってきた感じがして好きです。

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