北区

北神急行谷上駅前ロータリー整備工事 6月市営化に伴う駅前改良が始まる



神戸リノベーションの名の下に、人口減対策の一環として、今年度の予算にて市内各地の拠点駅前の再整備が盛り込まれました。今年6月に市営地下鉄に切り替えられる北神急行の終着駅である谷上駅もその対象駅の一つです。駅前にて早くも整備工事が開始された模様です。



谷上駅前ロータリー整備工事のお知らせとして看板の掲示が行われました。工事の目的は北神急行の市営化に伴い、市営バスの駐スペース確保の為のロータリーの整備工事としています。



神戸市バスが乗り入れるための拡幅工事に加えてロータリーを囲う歩道の舗装も刷新されます。新設されるのは市バス62系統で神戸北町~谷上駅が運行されます。これまでは阪急バス、神姫バスが谷上駅に乗り入れていました。また市バス111系統の一部も谷上駅へ延伸する予定です。



歩道の拡幅工事が既に進行中です。側溝の位置を変更を変更しています。工事完了は8月末を予定しています。



いよいよ来月となった北神急行の市営地下鉄化。「新神戸へ8分、三宮へ10分」。これまでは近くて遠い都心でした。



北神線、神戸電鉄が乗り入れるターミナル駅でありながら、谷上駅前には正直何もありません。駅前ロータリーに面して分譲マンションが立ち並びます。



唯一、高架下にのみ居酒屋や飲食店が数店営業しています。完全に鉄道駅の存在感が際立っています。



エキナカには食品スーパーとベーカリーが営業。



現在の路線料金表です。三宮までは550円かかりますが、これが280円まで引き下げられます。神戸市は初年度に6,000人の利用者増を見込んでいます。



市営地下鉄化で利用者数が増加した場合、駅周辺の活性化は今後進むでしょうか。谷上駅の乗降客数は約26,000人。市バス路線の新設は利用者増に向けての利便性向上の一環です。198億円を掛けた北神線の取得及び谷上駅の整備は北区の、そして神戸市の人口減少に歯止めを掛ける有効策として作用するでしょうか。奇しくもテレワーク緩和や外出自粛が来月から解除されるタイミングと市営化が重なる可能性もあり、今後の動向が注目されます。

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  1. より:

    こんにちは。
    別視点として新開地湊川の拠点性の低下も個人的には心配しております。
    そのあたり関心ございましたら取り上げていただければ嬉しいです。

  2. 摂津国人 より:

    以前から神戸電鉄をBRT化して住宅地から三宮に直行させる案を個人的にご提案してきましたが、神戸市は谷上に一旦乗客を集めて谷上から大量輸送する方向に舵を切ったようです。

    記事内でご指摘のように谷上はほぼ完全な鉄道ターミナルで、周辺の住宅地からの中継ターミナルとしての役割の向上が北神急行の市営化の主目的と思われます。
    この4月に改正された神戸電鉄有馬・三田線のダイヤも谷上で乗り換えて三宮に至ることを強化としたものになっています。
    乗車時間と安くなる運賃に影響され、谷上以北の住宅地からだけでなく、山の街以北からの三宮へのアクセスは谷上での乗り継ぎが主流になるでしょう。
    北鈴蘭台は新開地経由と比べて数十円の差で少し早くなるので、北鈴蘭台が市営化の恩恵を受ける南のボーダーラインになるかと思います(言い換えれば、鈴蘭台や西鈴蘭台は北神急行の市営化の利益は享受できないことになります)。
    記事内で言及なさってのバス路線の増加や延伸に加えて、以前コメント差し上げた筑紫が丘や広陵町での自動運転車の実証実験が谷上からのラストマイルの解決を前提としているのは明らかです。

    「まちなか自動移動サービス」の取り組み
    https://www.city.kobe.lg.jp/a69268/shise/kekaku/kikakuchosekyoku/newtransportation/machinaka.html

    谷上は周辺を山に囲まれているので大規模な宅地化はできませんから、谷上自体はマンションが数棟建つ程度でしょう。
    需要は高いので、建ったマンションは人気にはなると思いますが、周辺の山を崩してまでの宅地開発はされないでしょう。
    商業施設も今よりは増えるでしょうが、プレンティや須磨パティオの規模のものは期待できません。
    このため、前にご紹介くださった北鈴蘭台の宅地開発のように、谷上自体よりもその周辺の駅の住宅地開発を想定したものと考えております。

    西区の西神中央や名谷などと違って、北区の場合微妙にスプロール化が進んでいて駅前に大規模な商業施設や周辺に工業団地が備えられていません。
    このため西神中央のように地域拠点を形成する可能性は低いと考えています。
    北区の谷上周辺は谷上を介した三宮へのアクセスの良さが主要な長所である住宅地となります。
    ただし、通勤以外の移動には自家用車の保有が必須でしょうし、冬季はスタッドレスタイヤが必要な地域もありますので、思った以上に生活費がかかる可能性もあります。
    意外にも住宅地として北区と競合するのは職住近接で人口増加中の兵庫区などのマンションになることも考えられますので、六甲山の南側には建てにくい戸建てを北鈴蘭台などで分譲することは生き残り方策としてはまずは正しいと思います(それでも住民人口が高齢化していく問題はあるでしょうが)。
    北神急行の市営化には金銭的な負担も大きく、費用対効果の面から反対も多く聞こえておりました。
    正直に申し上げて、職住近接の需要に真正面から逆行することになる北神急行の市営化には疑問を感じていましたが、やるからにはうまくいってほしいです。

    それと以前から申し上げているように、郊外の住宅地を維持するためには、郊外から通うオフィス街が魅力的である必要があります。
    三宮のオフィスビル減税の効果がどれだけあるかも併せて注目していきたいです。
    アフターコロナで職住近接のトレンド自体がどうなるかわかりませんから、今回の北神急行の市営化の是非の判断は以前に増してつきにくくなったと感じています。

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