香川県高松市の中心商業地である高松丸亀町商店街は、地方都市のアーケード商店街の概念を覆し、再開発によってアーケード=田舎っぽいというイメージを大きく変え、新しいアーケード商店街の在り方を提言しています。既にご紹介したガラスドームを有するA・B街区周辺は同商店街のシンボルエリアとして、全国の地方自治体からも視察の絶えない状況です。
丸亀町商店街内で最も再開発が直近で行われたのはG街区。A街区と反対側に位置する最南端のエリアで国道11号線に面する南側のエントランスを司るエリアです。商店街を中心とした約1.2ヘクタールの再開発地区に、西館(地下1階 地上13階)と東館(地下1階 地上12階)の2棟のビルを建設し、その間にアトリウム広場が2012年に整備・完成しました。
地上3階の吹き抜けの上にガラスとフレームによって構成された大屋根が架けられています。2階・3階レベルで2棟のビルを複数のデッキ動線で連絡し、施設間の回遊性を確保。
広場にはイベントが開催されるスペースや憩いのエリアも整備されており、にぎわいと滞留拠点としての機能を果たす場を商店街の南北両端に設けています。
自然光の降り注ぐ明るい空間です。夜間はLED照明によって鮮やかに照らされます。中央にはシンボルツリーのけやきを植えています。
商店街の一部をショッピングモールとして造り替えたような都市型広場です。
広場から国道11号線へのエントランスゾーンに向かって続く商店街の通路の両側はデザインを統一したカーテンウォールが立ち上がる店舗棟。
アパレル・ファッションブランドのセレクトショップやベーカリーが並んで、にぎわいを創出しています。
1-2階にファッション、雑貨、飲食店を集め、3階にはホビー・カルチャーライフグッズのテナントを入れています。いずれもナショナルチェーンの都市型テナントです。
この再開発には森ビルグループの都市開発コンサルティング会社である森ビル都市企画がコンサルとして参画しています。
左右に展開する再開発ビルの間に高さ18mのエントランスゲートとアーケード屋根が設けられています。
MARUGAMEMACHIストリートの南側エントランスに相応しいゲートゾーンです。
西館の店舗棟部分以外は都心居住機能導入として、分譲マンション96戸が供給されましたが、発売後即完売の人気ぶりだったようです。
東館は店舗フロアの上に330台の立体駐車場と175室のホテルで構成。ホテルフロアにはダイワロイネットホテルが出店しました。森ビル都市企画はテナントのリーシング業務もサポートした上で、完成後の商業施設の運営業務も行っています。
商店街を段階的に丸ごと再開発によって立体的に複合用途を盛り込んで再びウルトラモダンなアーケード商店街として再構築していくのが丸亀町商店街が選んだ戦略です。
地域探訪: 高松・丸亀町商店街G街区「丸亀町グリーン」都市型広場と複合機能を盛り込んだ商店街再開発の新たな形
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丸亀町ストリート、ふらり散歩が似合うような再開発になりましたね。また上層階にも上がってみたくなる構造は三宮センター街にも活用できそうです。今どきの広場がセンター街にもあれはといいと感じます。