新長田

リノベーション神戸・地下鉄新長田駅 第1段階として東出入口と連絡地下通路のリニューアルが完成



リニューアル工事が進む地下鉄新長田駅。これまで階段周りや改札外コンコースの海岸線への連絡通路付近で改修の一部完成が見られていましたが、工事は更に進捗し、東出入口が遂に完成を迎えました。今回は完成した追加エリアの特集レポートです。



ホームに面した壁面の美装化工事も進捗がありました。既存の壁面パネルが撤去されて、下地のコンクリートが剥き出しになっていましたが、軽量鉄骨のフレームを設置した上、新たなパネルの取り付けが開始されました。



まだパネルは養生シートが貼られたままとなっています。シートには「ALPOLIC」のロゴ。アルポリックは表面にアルミニウム、芯材に樹脂を使用した3層構造からなるアルミ樹脂複合板で、三菱ケミカル社の商品です。



西神方面ホーム側のフレームの取り付けは完了しており、なかなか壮観な眺めです。



西側の階段はほぼ全面的に閉鎖されています。



かろうじて供用されている階段は上り専用です。既にステップの改修工事が終わっており、新しいタイルや手摺が設置されています。



仮囲いの中では、壁面や天井の美装化が進行しています。



コンコース階に上がると、階段周りはすっぽりと仮囲いに覆われています。



そして遂に東出入口へと連絡する改札機や通路の供用が再開されました!



昨年8月から改修工事の開始に伴い、閉鎖されていた為、9ヶ月ぶりの通行再開となります。



以前より格段に明るくなった地下通路。



刷新された壁面パネルの案内表示や広告フレームは外周部にライトが設置されて、バックライトのように点灯します。



グリーンのデザインパターンが入った3枚のパネルの間にシャッターの区画が二つあります。



壁にから天井に掛けて流れるように連続したデザインパネルが通路を包み込んでいます。壁と天井にライン照明がランダムに設置されて、ワープ感を醸し出しています。



壁のフレームの一部は人工植栽の緑化が行われています。



一部の壁は養生シートで覆われています。この部分にも新たな改札が造られる可能性もあるのではないかと思います。



天井から壁までの美装化が進んだ事で、煉瓦の床の古さが際立ってしまった感もあります。こうしたリニューアルで床材の貼り替えが行われないケースも多いのですが、床の改修をするのとしないのでは大きく受ける印象が異なります。



通路を進むと、コーナー周りは天井がオーソドックスなパネルに切り替わり、照明はダウンライトになります。



コーナー部の改修はまだ道半ば。柱のリニューアルも進行中でした。



デザインの切り替え部分です。



コーナーから先の通路は天井と照明は改修されたものの、壁は部分改修に留まりました。



煉瓦の壁に一定間隔で、デザイン装飾パネルが設置されています。



丸味と厚みのあるパネルが天井にまで回り込み、中央にダウンライトが設置されています。



このデザインパネルが左右に互い違いに設置されています。これはこれで、煉瓦のクラシック感とフューチャーのコントラストのようで面白いデザインです。



階段のステップ部分は統一して同じ石板材が採用されています。



階段の先も同じデザインが続いています。



そしていよいよ出入口の階段に到達。ここからは床、天井、壁の全面刷新エリアです。



東出入口には階段のみで、エスカレーターやエレベーターはなく、バリアフリー化されていません。



東出入口からリニューアルされた階段を降りて、地下通路を歩くという逆経路を進むと、また違った印象を受けるのかと思います。



近未来的な雰囲気に生まれ変わった東出入口。



ガラスのエッジと丸味を帯びた屋根の造形が美しいと思います。



この出入口のみを切り取ってみると、まるで開通したばかりの新線の駅のようです。



ここまで綺麗にするのなら、通路も中途半端に煉瓦壁を残さずに、全面刷新をするべきだったのではないかと思います。コスト削減の策かと思いますが、チグハグ感は否めません。出入口及び通路の利用者数を考慮した結果でしょうか。



JR線との連絡階段も改修工事の手が入り始めました。



JR駅のコンコースも美装化によるリニューアルが完了しているので、二つの駅間に落差がありました。来年2月の全体エリアの完成まで残り10ヶ月の工期が残されています。メインとなる改札内外のコンコースやホームのリニューアルはこれから本格化する事になります。

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POSTED COMMENT

  1. こまったちゃん より:

    地下鉄駅のリニューアルは、東京メトロ銀座線、名古屋東山線で進められていて、大阪メトロも同時期に進めていますので、他都市も含め神戸のデザイン力が比較される所でしょうね。

    https://subway.osakametro.co.jp/news/news_release/20220407_station_renewal.php


    なお、大阪は奥山清行氏(地下鉄山手西神線や六甲ライナーの最新車両の監修をされてました)がChief Design Officerとして、全体の監修にあたっているので、個々の駅はともかく、全体としての統一感やメトロ全体としてのイメージの醸成には一貫性があるかもしれません。

    神戸もデザイン都市を標榜しているわけですから、市民の投票も重要ですが、「街のグランドデザイン」の視点から、各プロジェクトのプロデュースを頑張ってほしいですね。

  2. kingi より:

    まさか床材を刷新しないとは。。
    あの床材は開通当時のままですので
    既に50年近いんですけど
    今回やらないなら
    いつ刷新するつもりなんでしょうか
    なんだかなあ。。

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