遂にそごう・西武が売却される事が決定しました。売却先はかねてから名前の出ていた米国の投資ファンドであるフォートレス・インベストメント・グループです。セブン&アイ・ホールディングスが得る売却益は売却額の2500億円から有利子負債などを差し引いた金額に確定する予定です。
同ホールディングスがそごう・西武を手中に収めたのが、2006年。コンビニ、スーパー、百貨店、専門店を有する総合流通企業化しましたが、同ホールディングスによって進められたのは不採算店のリストラのみで、百貨店事業の取得による具体的なシナジーを見出す事はできませんでした。
神戸市内のそごうは神戸店、西神店の2店が存在しましたが、神戸店はエイチ・ツー・オーリテイリングに譲渡・神戸阪急化へ、西神店は閉店し、今回の譲渡劇からは既に切り離されていました。
そごう・西武は既に10店にまで店舗数を減らしており、西武池袋本店、そごう横浜店、そごう千葉店の旗艦店がメインとなり、残りの地方店や郊外店についてはその存続が危ぶまれていました。フォートレス・インベストメント・グループはヨドバシホールディングスと手を組み、西武池袋本店とそごう千葉店にヨドバシの導入を表明しています。
今回の取得に際し、フォートレス・インベストメント・グループはそごうと西武という長く続く百貨店ブランドに価値を見出しているのか、それとも都心旗艦店の立地する土地にのみ興味を持っているのか次第で、今後の2百貨店の行く末は大きく左右される事になります。
既に百貨店という流通事業形態が時代遅れというレッテルを貼られてしまっており、全国で多くの店舗が姿を消しつつある今、時代はそごうや西武が継続して存在する事をどこまで求めているのか。
提携するヨドバシホールディングスとしても既に全国の主要都市駅前への出店は完了しおり、出店余地が狭まっている中で、今回のそごう・西武の都心店という残された一等地への出店チャンスは渡りに船だったのかと思います。同ホールディングスは梅田や札幌での大型複合開発を筆頭に、家電量販店という括りには囚われず、不動産デベロッパーに姿を変えつつあります。
首都圏にある西武池袋本店、そごう横浜店、そごう千葉店は大規模投資による改装や再開発が積極的に進められるものと思いますが、問題はそれ以外の店舗です。
- そごう広島店
- そごう大宮店
- 西武渋谷店
- 西武所沢S.C
- 西武東戸塚S.C
- 西武福井店
- 西武秋田店
もし神戸店もそごうのままだったら、ヨドバシを入れる候補店になっていたでしょうか。
そごう・西武の行方を今後も注視していきたいと思います。
そごう神戸店が、阪急に譲渡されたことが、良かったのかどうか?
もしそごうのままで、今回のタイミングでヨドバシに変わっていれば、三宮の若者からの支持は上がっていたのかも知れません
しかし神戸の中心部に百貨店が、元町にしかないと言うとそれもどうかな、と言うところで
やはり利便性の良い三宮にも百貨店があって然るべきという様に思いますし
個人的にはこうなる前に阪急の手に渡っていて良かった、と感じました
これから阪急によって磨き上げられ、大丸の良きライバルとなって欲しいところです
西神中央については、エキソアレに変わって非常に良くなったと思います
複数回訪れていますが、そごうだった頃とは食品売り場以外の活気が全く違います
駅前から百貨店が無くなることによって、西神中央のブランドが下がってしまうのでは?
と思っていましたが、むしろ街の求心力は上がった様子です
こんにちは。そごう各店については、横浜、千葉、広島などは、行政の都市計画と密接に絡み、ファンドの好き勝手には出来るものではありません。裏返せば「そごう」の政治力のたまものですが、それぞれがバスターミナルや新交通を抱き込み、建物は3セクが所有するか、合築にになっています。「そごう」という私企業のために、都市計画まで変更し、3セクを設立してまで事業を推進したのは、「百貨店」という街の顔を、その都市が望む規模と豪華さで作ることができたのが「そごう」しか無かったからです。三越が自社所有の店舗を売却するように簡単にいきません。神戸そごうが阪急に売却できたのも、行政の金が入っていなかったからだと思いますよ。
さて広島そごうですが、広島という地方で最大の企業である、広島県・広島市を敵にまわして商売をすることはできません。ヨドバシのような店舗が入るのは、テナントとして一部入るのならともかく、広島県や広島市が許さないでしょう。都会の人は、地方における県や市の権力のすごさを知らないから理解できないでしょうが、県知事は殿様であり、市長は代官なのです。絶対に逆らえません。広島の落とし所は、県や市が仲介して、髙島屋に衣替えする、これがベストでしょう。
ちなみに、西武のほうも、建物所有者である西武鉄道の説得もしていないようですし、上手くいかないと思いますよ。
百貨店、老舗と呼ばれる三越、高島屋は、呉服から始まり時代の要請によって、衣服、宝飾、家具、日用品、電化品、食品、レストランと間口を広げていきましたが、専門店の台頭で家具や電化品の取扱いを止めていきました。
同じようにヨドバシもカメラ販売から電化商品のジャンルを広げていき、今ではブランド品や自転車、文房具まで売っています。
結局、百貨店が衰退したのではなく、百貨店と名乗っている(実際名乗っているのは電鉄系だけですが)業態の過去の定義づけが合わなくなったに過ぎないと思います。
ただ、百貨店は、新しいライフスタイルを提案してきた事実があり、それをもう百貨店に期待しない時代になったのかなと思います。
三宮は過去、星電社とダイエーのパレックスが競い合っていました。今はヤマダとジョーシンだけになり、競い合っているようには感じません。三宮山側を再開発してヨドバシに出店して欲しいです。
梅田のヨドバシも、進出当初は「なんで三越じゃないんだ」との声が多かったです。
ヨドバシが三越だったら、グランフロント計画もなく未だに梅田北側が操車場であったことを考えると感慨深いです。
三宮も同じです。形はなんであれ、ヨドバシ進出が叶わない影響は想像以上に深いと思います。先に手を打った阪急は相変わらず神戸に投資する気はなく、それは未来永劫そうだということです。
何か手があればいいのですが・・