新港突堤西地区再開発

三宮新港町計画B街区 建設工事進捗状況 新港町の10年を振り返る定点観測



三宮新港町計画は北側のA街区、南側街区に分かれて複合開発が進められています。



B街区の東側ではフェリシモ・クリエイティブ・ランドという名称を冠したフェリシモの新本社ビルが建設されています。敷地の北側には8階建てのオフィス棟が立ち上がっており、鉄骨躯体の構築と床のデッキプレート、庇、外壁パネルの取付が進行しています。



敷地の南側は2階建ての店舗棟の基礎工事が進んでいます。



地中梁の鉄筋の配筋工事が進められており、今後、型枠設置の後にコンクリートが打たれて基礎が完成します。来月にはオフィス棟と店舗棟が連結した完成形に近づく事になるでしょう。



B街区西側では円筒形大水槽がシンボルとなる水族館、ウェディングミュージアムから構成される文化施設棟の建設が進行しています。基礎の躯体構築が順調に進捗しているようです。



建築面積が大きいので基礎工事に時間を要しています。工区の北側は既にコンクリート打設まで完了しています。今は南側半分の配筋と型枠工事が行われています。この建物は鉄筋コンクリート造と伝わっていますが、仮囲いには鉄骨製作所の標識が掲示されていました。一部鉄骨造なのでしょうか。恐らくこちらも来月から開始される地上躯体の工事で判明するものと思われます。



B街区の敷地計画です。文化施設棟内部はどのようなレイアウトで構成されているのでしょうか。地下1-地上5階の5層構造です。


最上階の4階は屋上庭園付きで円筒形の建物本体からセットバックした形で飛び出ています。大水槽は3層吹き抜けレベルの高さのある迫力あるものになって欲しいと思います。それ以外は小型水族館である事をメリットに、工夫が凝らされた展示に期待したいと思います。やはりベンチマークはニフレルでしょうか。こちらの水族館のコンセプトは大人向けという事ですが、どういう棲み分けと差別化が図られるのか。中核集客エンジンとなる水族館の成功がエリアの賑わいの浮沈に大きく関わるでしょう。

既存建物の解体撤去工事からスタートした三宮新港町計画。工事が始まる前は新港突堤西地区と呼ばれていましたが、これまでに2年が経過しています。この間の様子を神戸ポートタワー展望台からの定点観測で振り返ってみたいと思います。

2010年4月

10年前の新港町の様子です。港都神戸グランドデザインが策定される以前で港湾地区の倉庫・物流施設街として機能していました。

2011年2月

上の写真から約1年後には現在、B街区として開発中の川西倉庫の解体が始まっています。神戸市としてウォーターフロント地区の再整備を進める方針を固め、エリア内の市保有施設の移設検討や国有地、民間用地を水面下で買収交渉を始めていたものと思われます。

daiichitottei03.jpg2017年2月

そして更に1年後。川西倉庫は完全に更地化されています。また神戸みなとクリニックも解体撤去されました。そしてこの3ヶ月後には三宮新港町の再開発事業者の公募プロポーザルを広告しました。

2018年8月

17年9月に優先交渉権者の発表が行われた後、街区内の既存建物解体撤去が進み、ほぼ更地化が完了しています。

2019年9月

地盤改良や排水土木工事が行われた後、各工区に敷地の細分化が実施され、フェリシモ本社ビルは着工しています。南側の緑地も先行して整備が始まっています。

2020年7月

全工区で工事が進行しています。オフィスビルは鉄骨工事の真っ只中で、その他の工区も基礎工事が本格的に進められています。



第1突堤もラスイートが二期計画を構想しているようですし、第2突堤や基部の再開発、突堤間の水域活用等のプロジェクトが進むと新港町エリアの西側半分が水辺の複合都市として生まれ変わります。以前より述べてきていますが、メリケンパークとの回遊性促進に連絡橋架橋の早期実現に向けて検討を活発化するべきです。

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