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神戸市は、神戸空港島に国内外を含めたプライベート・ビジネスジェット専用ターミナルや駐機場等の受入対応施設を建設、運営する民間事業者の公募を開始しました。昨年、市が実施したサウンディング型市場調査では、ビジネスジェットの運航についてポジティブな内容が多数を占めたという結果に基づく公募開始かと思われます。
ビジネスジェット受入対応施設を想定している公募箇所は空港島の西側のエリアとなり、25年春に完成・供用が開始される新旅客ターミナルよりも更に西側に位置しています。
公募にあたって施設の規模や運営条件は以下となっています。
- 契約: 事業用定期借地権設定契約
- 期間: 10年以上50年未満
- 面積: 最大30,000㎡(最低申込面積20,000㎡以上)
- 2025年3月末からプライベートジェットの受入対応を行う
25年3月末からの運用開始は、新ターミナルの供用開始時期に合わせられています。これは同年に開催される大阪万博による訪日客増への対応を図る事が狙いと言えます。新ターミナルにはCIQ施設が設けられますが、ビジネスジェットのターミナルにもCIQが別途設けられるのでしょうか。
出典:双日ビジネスジェット
神戸空港の離着陸回数制限は、あくまでも定期就航便について課された縛りであり、ビジネスジェットについては規制は設けられていません。
国内ではビジネスジェットの受入先駆けとして、中部国空港セントレアが専用の格納庫、VIPラウンジを併設したターミナル、24時間利用可能な専用CIQエリアを有しています。また空港島にはホテルが複数存在し、これらとの連携も可能な他、24時間の受入体制があります。神戸空港も含めて、羽田、成田、関空等の主要空港も国際ビジネスジェットの受け入れは行っており、専用動線等は設けられています。しかし訪日需要の高まりから、首都圏を中心にそれらの受入可能なキャパシティを超える事が予想されています。
国際定期便の就航時には神戸空港島にもターミナルの近接地にホテルの誘致は必要ではないかと思われます。広域からの利用を促進するには、早朝便は前泊が前提となる為です。
25年3月までには残り1.5年しかありません。8〜9月には優先交渉権者を選定し、10月には土地の引き渡しを行う計画で、建設工事も準備工事も含めて年内には開始されるものと思われます。
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こんばんは。
昨日付の各種メディアで、関西エアポートの社長が神戸空港の国際定期便乗り入れについて、関空の発着回数が30万回を超えないと難しいとする発言が報じられています。
コロナ前の2018年が19万回だったことを考えると、この30万回というのはかなりハードルの高い基準です。
神戸空港から国際線というのは夢のある話ではありますが、現実的に考えると、万博時のチャーター便のみの一時的なものになる可能性が高いと言えます。
そのような状況になった場合、どうするかを今のうちから考える必要があります。
発着枠の拡大を進めて、国内線だけでも増便するのか?
空域の制限がある中、発着枠の拡大は諦めて、機材の大型化を目指すのか?
打つ手はたくさんあります。
市の前向きな取り組みを期待したいです。
2030年前後からの国際定期便就航は、昨年9月18日の3空港懇談会の正式決議なので、需要を下回ることを理由に撤回されることはありません。有事の際、関空のバックアップ機能も担う方針なので尚更ですね。
調べてみましたが、こちらの記事以外発着回数の条件付きで国際線就航を認めるとした記事は、懇談会以降どのメディアも報じていません。
https://www.aviationwire.jp/archives/278933
混乱をきたす可能性がありますので、この場を借りて私の立場から申し上げさせて頂きたいと思います。