奈良

奈良 蔦屋書店は観光振興施設の中核テナント 美しく快適な書店は滞在型施設



奈良 蔦屋書店は、奈良県立コンベンションセンターの観光振興施設棟に誘致された中核テナントで、この施設群全体において一般人を集客する最大のにぎわい施設です。



約16万冊の蔵書を揃える奈良 蔦屋書店のコンセプトは「文化に囲まれ、毎日、好奇心の扉を開く場」。店内は他の施設以上に天然木材を多用した内装となっており、暖かみのある雰囲気に包まれています。



蔦屋書店は書店とカフェを融合させた複合化を推進してきましたが、その洗練性は非常に高く、店内で自由に読める本も多く、滞在を非常に意識した造りになっています。



従って随所にカフェコーナーが設けられている他、ワークデスクやコーナーも設置されており、書店と図書館の機能も持ち合わせています。



店内にはあらゆる場所でアート作品の展示も行われており、美術館のギャラリーとしての一面も覗かせています。



梅田や広島の蔦屋書店を訪れた際もどこも共通してその雰囲気の良さに目を見張りましたが、この奈良はまた異なる意味で別格です。



和の庭園のような植栽の周りに展開する木製ベンチには吉野杉が使われています。



スターバックスで購入した飲み物のホルダーも備えたベンチ。至れり尽くせりで本に没頭できる空間です。



本を販売する事もさることながら、滞在時間を長くさせる事で、店内に出店する他テナントの利用も促す戦略でしょうか。



トイレ前の壁です。何らかの装飾パターンと思いきや、全て漢字でした。活字を表現しているのでしょうか。「ことばの蔦」と名付けられたアート作品です。



2階にはエスカレーターと共に中央に非常にデザインの優れた階段とエレベーターが設けられいます。



木製の格子に覆われたエレベーターの外周をグルリと取り囲むように階段が設置されています。



2階の様子です。レストランと「天平ギャラリー」があります。



コラボ店として奈良発祥で和雑貨の中川政七商店が出店しています。



コンビニのファミリーマートも店内にあります。



「過ごす」事を考えられた上で設計された店内はまさに快適空間が提供されていました。オンラインの台頭や活字離れで書店数が減少している中、蔦屋書店の新たな書店の在り方に大きな一石を投じていると言えます。恐らくですが、神戸にもJR新駅ビル、バスターミナルビル、もしくは市庁舎2号館跡の複合施設のいずれかに同書店が出店するのではないかと思います。

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