広島市中区の紙屋町・八丁堀はまさに広島・商業の中心となる「THE都心エリア」です。これまで広島の大規模再開発プロジェクトの中軸はこれらの都心部から少し離れたJR広島駅周辺に集中してきました。今でも駅周辺ではJR駅ビルやJPのオフィスと商業から成る複合ビルの建設が進みます。しかしここにきて既存都心部での巻き返しが顕著になり始めました。
八丁堀地区で既存ビル9棟が立地する約1.2ヘクタールを一体的に再開発し、28階、16階、15階の高層ビル3棟を建設するプロジェクトが、広島市中区八丁堀地区の地権者らでつくる準備組合が行った記者会見で明らかになりました。
28階建ての最高層となる建物は200~250戸のマンションや地域貢献施設となり、16階建てのビルの中高層部分は教育機関とオフィス、低層はコンビニやドラッグストアなどの入居を想定しており、開発エリア内にある広島YMCAもこのビルに入居を予定しています。残る15階建てのビルにはオフィスと商業施設を入れる他、ビル間には市が管理する現在の京口門公園を移設する予定です。
同エリアは昨年秋に国の特定都市再生緊急整備地域に指定されたばかりであり、その効果が早くも表れた形と言えます。大手ゼネコンを事業協力者に選定し、23年度に順次着工後、5年の工期で投資額は300-400億円を見込んでいます。
他にも同エリアでは市営基町駐車場一帯を再開発してオフィスやホテルから成る高層ビルの建設に22年度から着手予定の他、紙屋町エリアでは本通商店街周辺で野村不動産が参画し、2棟の超高層ビルを建設する再開発プロジェクト「本通3丁目地区市街地再開発」が構想中と大型再開発が目白押しです。
これらの再開発は民間地権者がこの機会を逃さないと生き残れないという危機感を共有し、また国の規制緩和を絶好の機会と捉えて一致団結して進む例が顕著です。これらの都心再開発にはほぼ必ず住宅開発がセットになっています。地方都市の再開発における大手デベロッパーの参画には「旨み」が無ければ難しく、オフィスや商業開発に分譲マンションを組み合わせる事で実現が可能になります。
広島・紙屋町地区(古い写真ですが・・・)
神戸でも新港町再開発で住友不動産が代表企業になったのも、住宅開発が許容されたからに他なりません。
都心のタワーマンションを禁じてしまった神戸はこうした開発手法を封印したので、地権者が再開発に乗り出す促進力を削いでしまった可能性が大きく、三宮の老朽化した狭小ビル街の集約をより困難にしてしまったとも言えます。
中枢ブロック都市の中では札幌、福岡、仙台に遅れを取ってきた感のある広島ですが、ここに来て猛チャージを掛けています。
地域探訪: 広島・八丁堀地区で大規模再開発プロジェクト浮上!開発活発化で既存都心地区が巻き返しを図る
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八丁堀、紙屋町は何十年も大きな見栄えの変化はなかったのですが、
今回の開発が実現したら、とても良い街に生まれ変わると思います。
自分は広島生まれで神戸在住なのですが、八丁堀、紙屋町は神戸で言うところの、まさに三宮、元町です。
神戸は市長を変えないと、再開発の周回遅れは何周も遅れてしまうことになると思いますね。
神戸のタワマン規制の範囲の広さなどを見ても、あまりに常軌を逸しており、思想強制みたい感じます。
まずはJR三ノ宮の駅ビルの発表に期待したいのですが、神戸市だけはどうなることやら・・・汗 ですね。