大阪駅北側の大規模再開発エリア「うめきた」。関西最後の一等地と呼ばれたこの一大プロジェクト「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」の中心となるのはこの広大な都市公園です。開発面積9ヘクタールの内、その半分の4.5ヘクタールを公園とする大胆なプランが大きな話題を呼びました。

コンクリートジャングルの中に巨大な森を作ることで、大阪という街全体のブランド力とQOL(生活の質)を高める事や防災拠点としての機能もこの公園の重要な役割となっています。

現在、完成しているのは、南側のサウスパーク。「MIDORI LIFE(みどりライフ)」をコンセプトにしており、単なる緑地ではなく、人々の活動や体験が生まれる場所を目指しており、直線がメインの周囲のビルに対し、園内は曲線を多用して柔かな印象を与えています。

サウスパークの中央には、リフレクション広場と呼ばれる約1,500㎡の広大な芝生広場が広がっています。周囲を超高層ビルに囲まれた中の芝生広場は非常に見映えする事は東遊園地での先例から明らかになっています。

採用されている芝の耐久性がどの程度あるのかは分かりません。養生期間を設けて芝に休養して貰い、擦り切れないようにケアを与える運用が行われています。

グランフロント大阪やうめきた地区のノースパークの建物も一体的に美しく全景を拝む事が可能です。

この新しい大阪の風景は、道頓堀や戎橋のみがフィーチャーされる典型的な大阪のイメージに大きな一石を投じます。元来、大阪は都心に緑が少なく、まとまった緑地は大阪城公園に留まっていました。玄関口の超一等地にオアシスを設けた事により、来街者に強烈なインパクトを与え、大阪=緑という事を強く印象付けるでしょう。

世界的にも著名な建築となった梅田スカイビル。これまでは貨物駅の背後に聳えるツインタワーが、美しい緑の中に佇む絵葉書のような光景へと変貌しました。

サウスパークとまだ工事中のノースパークを結ぶ空中回廊「ひらめきの道」。ノースパーサウスパーク)を分断する道路の上をまたぎ、公園全体を一本の線でつなぐ全長約400mに及ぶ巨大な歩行者デッキです。

緩やかな曲線を描くデザインが特徴で、地上よりも高い視点から、公園の緑や周辺の超高層ビル群を眺めることができ、まるで空中を散歩しているような感覚を味わえます。

JR大阪駅の「うめきた地下口」や、既存の「グランフロント大阪」とも接続されています。地上に降りることなく、主要な交通拠点や商業施設から直接公園の奥深くまでアクセスできる利便性を兼ね揃えています。

公園内だけでなく、周辺の施設との回遊動線として機能し、水平移動だけでなく、垂直にも接続しています。

回遊動線や散策動線の機能に優美なデザイン線が加わり、大阪の都市格をワールドクラスへと押し上げる役割を担ったのがこのうめきた公園であると言えます。訪日客数は過去最高の4000万人を超えました。今後も関西への流入は増えていくでしょう。

この都市公園は世界最大級のターミナル駅前に広がる非常に稀有な存在です。東京駅前の丸の内から皇居に渡る景観にも匹敵する完成度の高さが際立ちます。この敷地に超高層ビルを林立させる事もできたと思いますが、既に低層部に入れる商業機能は一連の大型再開発と流通業界の変遷によって、オーバーストア感が高まっており、結果的にも公園とした事は英断だったと思われます。

都心の真っ只中において自然と季節の移り変わりを感じさせるオアシスの誕生は、大阪の洗練性を高め、雑多なイメージを払拭させるゲームチェンジャーとして、ジワリジワリと効果を発揮していく事でしょう。
地域探訪: 大阪・うめきた公園で先行開園したサウスパークはイメージチェンジャー
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