JR元町駅

JR元町駅東口のリニューアル計画の概要が一部明らかに


JR西日本の兵庫支社長が神戸新聞のインタビューを受け、今年度中に着工を予定するJR元町駅の東口改良工事の内容について言及し、そのリニューアル計画の概要が明らかになりました。JR元町駅周辺については、JR西日本が悲願であった同駅のバリアフリー化を決定したのを機に、神戸市や兵庫県等の自治体も参画して、駅周辺の再整備構想策定を進めています。



兵庫県再整備と合わせて検討が行われてきた「元町周辺のまちづくり研究会」にて協議・策定されたJR元町駅の改修案は、東口から西口に渡って、JR駅高架下2階部分を経由するバリアフリー化を図るというものでした。



今回のインタビューで明らかにされたのはあくまでも東口のバリアフリー化プランのみです。計画としては、改札を入って階段を上がった中2階を縮小するという事です。



階段を上がり、次のホームへの階段に上がるには長さ約30mあるこの中2階を端から端まで歩く必要があります。ホームへの階段位置は変更できないので、改札から階段までの物理的な距離は変わりませんが、1階の平面部分を拡大します。



またその上で拡大した改札内コンコースにホームへとアクセスするエレベーター2機を設置する他、エスカレーターも整備します。



階段が西側に後退するので、2層吹き抜け部分が拡大し、開放的な空間が広がる事になり、シンボリックな駅構内へと生まれ変わる事が期待されます。無論、天井照明の更新や柱や壁の美装化も行われる大規模なリニューアルとなりそうです。



改札外コンコースについても美装化が進められるのではないかと思われます。完成時期は28年度の予定という事で、2年以上の工期が計画されています。新駅ビルが建設されている三ノ宮駅よりは早い段階でのリニューアルが図られます。



JR元町駅周辺の再整備は、先行する他都心駅の三ノ宮、神戸に出遅れていますが、駅高架下の耐震改修工事は既に大部分で完了しており、今後は駅舎の改良と共に高架下の再整備も街のリニューアルの一環として進められていくものと思われます。



南側のロータリーもあまり存在感がなく、有効活用されているとは言い難いのが現況です。客待ちをしているタクシーも少なく、いっその事、廃止や縮小も選択肢に挙がるのではないかと思われます。



駅ナカ施設の充実化を考慮し、高架下の有効活用によって、駅前周辺の活性化を図る方法も検討されるべきでしょう。



駅前南側のにぎわい拠点として整備されたベンチは滞留空間として常に多くの人々に利用されています。これに商業的要素も加われば、更に集客性が高められるでしょう。人が集まる駅前になれば、駅前の老朽化した雑居ビル群についても建て替えや再開発の機運が高まるでしょう。



ただ西口のバリアフリー化の手法についてはまだ明らかになっていません。ホームと改札には既設のエレベーターが存在するので、駅構内のバリアフリーは実現されていますが、今後、最整備が進む県庁周辺を含めた駅北側との回遊性はこの西口とのアクセスが大きな鍵を握ります。



コロナ禍を経て、駅利用者数が減少した元町駅ではありますが、大丸神戸店、元町商店街、南京町、そしてメリケンパークの玄関口であり、再整備が行われる兵庫県庁のお膝元としての役割も継続する事になった為、大きな改良工事が開始されます。長年、乗降客の多い都心駅ながらも何故か冷遇されてきた元町駅が遂に生まれ変わり始めるのです。

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  1. a より:

    神戸の新しいランドマークになるような、神戸らしい洋風の素敵な建物になるといいな〜。

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