映画の中の神戸

GANZ+阪急電車

映画と言えば、先日、5月1日の映画の日に「GANTZ」の続編である「Perfect Answer」と「阪急電車」をハシゴしてきました。ミントで鑑賞しましたが、GWで更に映画の日とあって、両映画とも満席でした。
この二作品の共通点は、両作品とも神戸ロケを敢行したことです。
「GANTZ」に関しては以前、前作にて劇場鑑賞中、1シーンでキャナルタウン兵庫のトリプルタワーの航空障害灯の明滅によって神戸ロケが行われたことに気付き、エンドロールで神戸フィルムオフィスの名を見て確証を得たことについて触れました。

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帰宅後にネットで調べると、旧中央卸売市場本場を使用した5週間の大規模ロケを敢行したとのこと。二宮和也扮する玄野が二度目の作戦で転送された先は夜間の立体駐車場の屋上。私が玄野の背後で航空灯を明滅させている3棟の超高層ビルがキャナルタウンだと気付くのに数秒も掛かりませんでした(こんなことに気付く自分にもビックリですが・・・)。
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最初は北側の高台から撮影されたのかと思っていましたが、キャナルタウン中央とおぼしき建物の三角点の先の位置が逆方向を向いているので、キャナルタウンではない?とも思いましたが、中央卸売市場がロケ場所と知って合点がいきました。
神戸ロケのシーンは一作目は田中星人との死闘のみでした。二作目ではより多くが神戸ロケで行われたシーンに割かれています。
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グーグルの航空写真はまだ更新されていないので、現在はすでに解体されて更地となった旧市場跡の様子をまだ確認することができます。ここからは私の予想ですが主だった撮影はピンクの枠で囲ったエリアで行われたものと思われます。
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各シーンはこのようなロケーションで撮影されたようです。とにかく解体される予定の建物だったので容赦なく爆破が次々と行われました。日本映画史上、街中でこれだけの爆破シーンが行われる機会はそうあるものではないと思います。これもやはり神戸フィルムオフィスと神戸市の協力無しの実現は不可能であったでしょう。
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ストリートビューでもまだ旧市場を見ることができます。まさに撮影が行われたその場所も確認できます。こんな間近でこんな大規模ロケが行われていたとは思ってもみませんでした。
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「阪急電車」はその名の通り、阪急沿線のストーリーですが、主には西北と宝塚を結ぶ今津線の話なので、神戸の出番はないはずでしたが、この映画でも神戸ロケがふんだんに行われています。いきなり冒頭から神戸でした。中谷美紀扮する翔子が恋人に婚約破棄されて、街中に立ち尽くしているシーン。これは三宮中央通りで撮影されました。
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三宮セントラルビルの前(トゥモローランド前)に中谷美紀が立ち尽くし、エキストラの通行人が歩きぬけていくというシーンでした。実は私は偶然このロケに出くわしたことがきっかけでこの映画を見に行くことにしたのでした。よく晴れた12月4日の土曜日の午前中、中央通りを通りかかると、多くの人の列が目に飛び込んできたので、何事かと思ったのですが、カメラ等が確認できたのですぐに映画撮影だと分かりました。一緒にいた嫁さんが中谷美紀に気付き、「阪急電車」のロケだということが分かりました。
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三宮中央通りは歩道の幅員も広く、都会的なストリートロケには最適な場所だと言えます。京町筋でも良かったとは思いますが。この他の神戸ロケとしては戸田恵理香や相武紗希の登場するシーンがモザイクやメリケンパーク、ポーアイ北公園等のてっぱん的な場所にて撮影が行われました。
私はロサンゼルスに住んでいたことがあるのですが、街中で映画撮影に出くわす機会が頻繁にありました。ロス程ではありませんが、神戸でもそうした機会がかなり増えています。神戸が映画の都として、世界中からロケを誘致できるようになれば更に神戸の活性化に繋がるものと期待しています。かつてリドリースコット監督が「ブラックレイン」を撮影した際、二度と日本でのロケはしたくないと言わせてしまった程、当時の日本では規制が厳しく撮影に困難を極めたようです。同映画では実は神戸の元町でもロケが行われていたことはあまり知られていません。
環境はかなり改善され、日本各地にフィルムコミッションが設立されていますが、神戸フィルムオフィスはその中でも群を抜いた実績を納めています。神戸は日本における映画発祥の地です。神戸市の都市戦略はチグハグな面があることも否めませんが、こうした取り組みは非常に評価されるべきかと思います。これまでは東京や大阪を舞台として、神戸ロケが行われてきましたが、今後は神戸が神戸として登場するような映画の撮影も行われて欲しいものですね。
映画の出来映え云々は抜きにして、神戸市民としてはロケシーンを見るだけでも両作品を見る価値はあるかと思います。




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