波止場町計画

神戸ウォーターフロント京橋地区・波止場町緑地整備・運営事業者募集開始 5月末に事業者決定予定


海岸通りの南側にあった神戸市水上警察署及び神戸第2地方合同庁舎別館は解体されて、現在はみなと公園とひと続きになった暫定緑地として活用されています。芝が養生されており、ウォーターフロントエリアの新たな活力として利活用が期待されている土地です。



元々は神戸市が20年以上前に策定した構想により、戦前のメリケン波止場のように旧居留地から海が眺められる景観の形成を目標として、国道2号線の南側にある建物を撤去して緑地化する事を計画しました。しかし波止場町で神戸市が保有していた土地は水上警察署のみ。地方合同庁舎を抱える国や大阪湾水先区水先人会との移転交渉は難航し、20年を経て撤去ができたのは合同庁舎別館のみでした。また例えこれらの建物の撤去が完了できたとしても、海上には阪神高速神戸線や浜手バイパス等の高架道路が横切っている為、視界は開ける事はなく、最終的に下した決断は船溜まりを埋め立て、水際を浜手バイパスの南側まで後退させる事となりました。

しかしこの場所が都心とウォーターフロントを繋ぐ結節ポイントである事には変りなく、メリケンパークと新港町を結ぶポイントとしても重要な役割を果たします。



そこで神戸市はこの土地の活用法について既にサウンディング型市場調査を実施し、民間事業者の開発需要があるかどうか、あるとすればどのような内容が成り立つのかを確認した上で、遂に事業者の公募を開始しました。対象となっているのは水上警察署跡地と合同庁舎別館跡地を合わせた計2,755.44平方メートル。



西側のみなと公園は従来通り公園としての機能を維持する模様です。事業者募集は2月20日の公示でしたが、5月には優先交渉権者を決定するという非常にスピーディなスケジュールが策定されており、6月からは緑地の貸付が開始されます。貸付期間は向こう30年が想定されています。



求められている地域の戦略には「移動・回遊」「緑とオープンスペース」「夜景・ナイトタイムエコノミー」「民間投資」の4つが掲げられており、波止場町を含む京橋エリアは、「回遊・賑わいをつなぐウォーターフロントのエントランス」をエリアコンセプトとし、旧居留地との連携、回遊性向上、賑わいの創出とともに、水際プロムナードと新たなモビリティの導入などを目指しています。



波止場町緑地においては、港湾環境整備計画制度(みなと緑地PPP)を活用し、新たな賑わい施設と一体となった高質な緑地の整備・運営を行う事業者を公募します。

求められる計画は以下が条件となっています。

  • ウォーターフロントエリアの玄関口にふさわしく、旧居留地やウォーターフロントの各施
    設と相乗効果が期待できる施設
  • 収益施設の建設及び施設と一体となった高質な緑地空間を整備し、恒常的な賑わい創出に
    資する事業計画
  • 省エネルギー対策など脱炭素社会の実現に向けた環境対策への配慮等、SDGs の取組みや、高温常態化対策を積極的に取り入れた事業計画
  • 賃貸料(月額)819 円/㎡
  • 着工時期は事業用定期借地権設定契約締結後6カ月以内に現地着手(測量調査等を含む)
  • 開放された緑地機能を確保するため、建築物及び付帯施設(駐車区画等)を設ける面積は
    公募対象区域の 50%未満


具体的な施設としては以下が挙げられています。

  • 飲食(カフェやレストラン)や、物販店舗、音楽やスポーツなどの複合的な機能を備え
    る施設など、市民をはじめ来訪者が気軽に利用できる施設(収益施設)
  • 上記施設と一体となった高質な緑地
  • 建築物の高さは2階建てまで(屋上利用可)
  • 緑地空間に整備する施設は、園路、芝生広場、植栽(または花壇)、ベンチ、照明灯(防
    犯用・演出用)、休憩施設、散水栓、水飲み台等を適切に配置
  • トイレは収益施設の利用者以外も使用できるもの
  • 収益施設及び緑地について周辺施設と調和したライトアップを行う


2年前に実施された民間事業者公募に向けたマーケットサウンディングでは、11社もの企業と対話が行われました。それから既に新港にはジーライオンアリーナ神戸が開業し、ポートタワーもリニューアルされた他、神戸空港の国際化も経て、エリアの環境は大きく変化しており、土地の付加価値は大きく向上しています。現在は岸壁沿いのプロムナードを多くの人々が東西を行き来していますが、将来的には南北方向にも人が往来するエリアになるでしょう。



ジーライオンアリーナ神戸が近隣にありますが、Zeppのような中規模なライブハウスが神戸にはありません。ウォーターフロントが音楽の街として活性化できると素晴らしいと思います。横浜・みなとみらい地区には複数のアリーナやライブハウスが集積しています。震災後、国際会館の建て替え中にはハーバーランドに仮設ホールがありました。ウォーターフロントと音楽の組み合わせは相性が良いのではないかと思います。どんな素敵な提案が民間事業者から提出されるのか。5月末には判明する予定ですので、非常に楽しみです。

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