地域探訪: 三田・三田駅前Cブロック地区第一種市街地再開発事業エリアの現況を確認 いよいよ来年に事業着手へ

駅前のKIPPY MALL内に無印良品が出店する等、話題性の高いニュースが続く三田駅前ですが、目下、最も注目べきすべきは三田駅前Cブロック地区第一種市街地再開発事業です。KIPPY MALLの東側に広がる約1.9ヘクタールの広大なエリアが再開発の対象です。



三田市は駅前を4つのブロックに分けて、段階的に再開発を進めてきました。Cブロックはその最終且つ最大のプロジェクトとなります。







地上20階建ての住宅棟は三田市内最高層の建物になり、駅前のランドマークになる事は間違いありません。完成予想パースはこれまで数回に渡って変更を繰り返してきましたが、再開発組合サイトに掲載されている最新のイメージでは、商業棟が更に変化を遂げて、3階に屋上庭園が設けられています。



再開発エリア内には現在、複数の商店、雑居ビル、木造家屋等、低層の建物が密集しています。



駅前広場に接続し、KIPPY MALLと再開発地区を隔てる駅前通りにはアーケードが掛けられた昔ながらの商店街が続いています。



三田駅前を取材対象として訪れたのは今回が初めてでしたが、加古川によく似ているという印象を受けました。人口規模は加古川が25万人に対し、三田は11万人と半分にも満たないのですし、駅前の商店街の規模等も加古川の方が遥かに大きいのですが、駅前の印象や構造はよく似ていると思われます。



4つに分けられた駅前エリアではKIPPY MALLや駅前広場を含めたAブロックが2005年に事業を完了しました。



KIPPY MALLの南側がBブロックで、ハートシティと呼ばれる東棟（住宅・店舗棟）、西棟（高齢者支援施設棟）、公共施設等から構成されている街区で、2017年に再開発事業が完了しました。



Cブロックの再開発は駅前再開発事業の総仕上げ且つ規模としては最大となります。



BブロックとCブロックの対象的な景観。



Dブロックにはホテル棟のホテルメルクス(地上12階 130室)が2002年に開業しています。



1階にはテナント区画が複数あります。ホテルは三田の地場デベロッパーである三住興産が運営しています。同社はBブロック、Cブロックの再開発にも組合員として参画しています。



Cブロックの最東端部分です。エリアの内部には駐車場や未利用地も数多くあります。



再開発がスタートすると、かなり大規模な建設工事が展開される事になります。



ただ現在の所、このエリアが再開発される唯一の兆しは駅前に三田駅前Cブロック地区市街地再開発組合の事務所が置かれている老朽低層建物があるのみです。

昨年11月に再開発組合設立の認可が下り、12月には阪急阪神不動産・旭化成不動産レジデンス共同企業体が参加組合員となりました。その後、大きな動きはありませんでしたが、今年11月に事業計画変更が認可されました。そしていよいよ来年に建築工事に着手する予定となっています。



三田駅には2007年に完成したJR三田駅NKビルがあります。地上5階建ての駅ビルです。延床面積は約2,300平方メートル。



三田駅と2階部分がデッキで接続しています。ビル内はオフィスや店舗のテナントビルとなっています。飲食店、コンビニ、クリニック、処方箋薬局等、駅前利便性の高いテナントが入っています。



また駅ビルの隣は立体駐車場ビルの三田駅前第一駐車場があり、1階はテナントになっています。



ひと通りの業種が既に出店している三田駅前です。



Cブロック再開発エリアには駅前広場に面して地上4階 地下1階の店舗棟が建設される予定ですが、KIPPY MALLに匹敵する規模の商業施設となるだけに三田駅前の商業集積が大きく変わる可能性が高まります。