2025年の国際チャーター便就航、1日辺りの離着陸回数120回への上限引き上げ、そして2030年の国際化定期便就航に向けて動き出した神戸空港。
この対応に空港施設、設備の拡大・拡充が必要になってきますが、この具体化案が明らかになってきました。
まず空港全体の敷地については、現在の敷地の西側未利用地約11ヘクタールを活用し、空港の付帯施設や設備を整備する用地とします。
次に拡大した敷地を使って、サブターミナルビル、駐車場等を整備する他、既存のターミナルビルは東西に拡張した上で、メイン旅客ターミナルビルへと転換。
駐機場は現在の10スポットから21スポットに倍増させる計画です。
現在の情報を総合的にまとめると、計画としては25年、30年を目処に2段階のステップで空港施設増強を図るようです。
まずは来年度に現在のターミナルの西側未利用地に新空港ターミナルビルの建設に着手(前述図のサブターミナルとして描かれているビル)。この新ターミナルビルは延床面積1.5〜2万平方メートルとし、ほぼ現ビルと同規模となります。この新ビルには出入国管理、税関、検疫等、いわゆるICQ機能が備わり、恐らく30年の国際定期便就航時には国際線ターミナルになるのではないかと思われます。
その為、新ターミナル前に駐機場も新しく整備されます。
またその北側に広がる未利用地も新たな駐車場用地に転換を進めます。
これらの西側整備を2025年までに完了させ、120便への上限枠改定が行われます。
新ターミナルビルの稼働開始と共に既存ターミナルビルを含む東側エリアの再整備に着手する事になるかと思われます。
既存ターミナルビルの東側にも余剰地が存在しています。既存ターミナルビルとこの東側用地を含めてメインターミナルビルが整備され、駐機場もこれに合わせて東側にも追加される事になります。
敷地面積的な観点からは、メインターミナルは、サブターミナルの倍程の大きさが確保される事から、3〜4万平方メートルの規模になるものと予想され、サブターミナルと合わせて合計4.5〜6万平方メートルの床面積が供給されると想定出来ます。
神戸市は2030年の空港国際化後、国内旅客512万人、東アジア150万人、東南アジア40万人の計702万人の利用者数を予想しています。鹿児島空港は、608万人の利用者数を4.7万平方メートルのターミナルビルで対応していますので、700-800万人は新設ターミナルでの対応が可能という事になるのでしょう。
空港へのアクセス問題は、バスでの対応が現在のところ主軸となっていますが、ポートライナーの神戸空港駅は、西側のサブターミナルの2025年新設時に西側に移設もしくは延伸によって移設される事も検討される必要があります。また東側の新ターミナルの完成時にも新駅が必要でしょう。最終的には国内線ターミナル駅、国際線ターミナル駅の2駅体制になるものと予想します。
現在、神戸大橋は現在の2車線から4車線化の工事が進められています。
これらの一連の新設工事によって、これまで小さな市営空港として扱われていた神戸空港は、羽田、成田、関空、伊丹、福岡、那覇、新千歳、中部等の国内の旗艦国際空港に次ぐ規模を有する空港へと成長を遂げる事になります。まずは25年に完成させなければならない西側の新ターミナルビルと周辺整備について、今後、関西エアポートと迅速に詳細を詰め、来年度からの工事着手に漕ぎつけなければなりません。
神戸空港ターミナルビル新設は2025年!?駐機場は2030年の国際化時に倍増へ 二期計画で空港施設を拡大
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別の空港での事例ですが、京浜急行も『羽田空港』を名乗る駅が2つあるので、ポートライナー延伸の参考にはなるかと思っています。『神戸空港国内線ターミナル駅(既存の神戸空港駅)』と『神戸空港国際線ターミナル駅(新駅)』というのが出来れば面白いですね。
計画通り着実に、頑張って進めてほしいですね。
3空港懇談会で合意した内容に沿って段階整備を行うとすればこの計画で仕方がないところです。空港ターミナルビル拡大整備については2025年までの必要分をサブターミナルで実現し、2030年までに真打のメインターミナルを完成させる事になるのですね。規模はサブターミナルが2万㎡程度と聞きますが、メインターミナルは神戸空港の優れた立地と将来の国際線需要拡大を踏まえ、直ちに手狭にならないよう最低でも6万㎡以上の規模で実現して欲しいものです。
現在2500m滑走路1本の神戸空港ですがNY大都市圏のLGA(ラガーディア)空港はそれよりも短い2100m滑走路2本で旅客数3000万人以上を捌いており、現在の狭い空港ターミナルビルを全面建替え中ですが遥かに巨大なターミナルの完成が間近です。神戸空港でも現滑走路のままでも旅客数1000万人~1500万人までは十分捌けるはずで、メインターミナルは可成りの規模が必要です。
地域エゴの強烈な関空地元自治体に配慮し、神戸市は懇親会合意内容を大きく超える計画の公表は控え気味です。しかし一度国際化の堰が開いた以上、水が低きに流れるように旅客は利便に優れた空港に流れます。神戸空港は西日本の玄関口に位置し関西復権の切り札でもありますので最早遠慮のない積極策を望むところです。そして勘違いしてはいけないのは最大の目的は神戸国際空港の旅客数その物ではなくビジネス都市としての基盤強化であり、アクセス強化により三宮一帯を関西最強の臨空都心とすることです。
こんにちは。初めてコメントします!
イチ市職員としていつも更新を楽しみにしております。
神戸空港をメインにつかう私にとって拡張はこれ以上ないワクワク感があるのですが、将来的に神戸で乗り換えする人、早朝便を利用する人向けに空港横にビジネスホテルが必要になってくると思います。
現状でもポーアイ内のホテル(少し価格は張りますが)や、三宮のビジホからポートライナーで移動することはできますが、早朝に重い荷物を持って電車で移動することを好む人はあまりいません。
幸いなことに北側にはまだ土地が残っていますので、ちょうどメインとサブターミナルの間くらいに手ごろな価格帯のホテルを建ててほしいですね。
というか神戸市は三宮以外ホテルが少なすぎるような…
去年の日本シリーズを見ていても思いましたけど、総合運動公園近くにも一つくらいあれば施設利用者(球団関係者)が泊まっていけると思うんですけどねぇ。。
ホテルに泊まった人は夜外食したりして町にお金を使ってくれる施設ですから是非とも検討してもらいたいものです。
長文失礼いたしました。
神戸空港がさらなる飛躍を遂げることを祈っています。
関西2千万人に3拠点の空港が全て国際化されることでやっとロンドンと肩を並べる空港インフラになると思います。
神戸空港はかなり重責を担うのではないでしょうか。
非常に期待しております。
>KRTさん
ご指摘の点、至極同感です。
ホテルの立地の偏りはかねてから懸念事項ではありました。
民泊が不足を支えるかと思っておりましたが、案外そうともなっていないのが現状かと思っています。
ある意味、ブルーオーシャンであり今後は成長が望める市場なのかなとも思っているのですが、高齢化と若年層の市域外流出、雇用流出もあってかなかなか業態変化が進んでいません。ただの住宅地というのは少々勿体ない面もあります。
無論近隣のことも鑑みねばなりませんが、今後も大いに期待できる分野でしょう。
どこかで成功事例ができれば、あるいはすでに成功事例があると思いますので取り上げてみるのはいかがですか?
同業者が増えてくる可能性は大いにあるかと思っております。そして何はともあれ、企業誘致です。
でなければ、民泊も回転が加速しづらいと思っています。
>区民g さん
残念ながら、神戸市は規制が厳しく、他都市のように民泊を事業として成立させるのは困難です。
>sirokumaさん
失念しておりました、
ご指摘ありがとうございます。
めちゃくちゃ腹たちました。
住専に民泊規制を持ってくるとこれは何もするなというのと
同義ですよね。
人口減でありかつ、住宅が古くなっているところも大いに存在するのに規制をもってくるのはナンセンスであるとしか言いようがないですね。閉口いたします。
これで一体どう観光需要と向き合うというのでしょうか。
潜在力を消しているとしか言いようがないですね。
これに対して当局はこんな規制はりつけて観光都市などとよく言えたもんですね。
神戸の売りは景観と海が見えるということですよね。
それを売らないと言ってるわけだから
一体これでどう観光都市になれるんですか?
なる気がなくて、京都に対して指をくわえて嫉妬して
外部の圧力として(パブコメ)で民泊規制ですか?
既存の宿泊業界に忖度しすぎでしょう。
いや守ろうとしすぎでしょう。
みなさん、東灘、灘、中央以外の六甲山系の近くの廃墟ぶりをご覧になってないのでしょうかね。
これは私は明確に変更するべきだと思います。
ここには設定しないでくれという明確な住民の意思を忖度していて、民泊をしようという内発的意欲を打ち消しているではありませんか。
こんなの自由もなにもないではありませんか。
これではだめですよ。
いくら神戸空港が国際化したところで、神戸は更に衰退の道をたどるだけです。
こんな規制、ありえませんね。本当に。
LGA空港を引き合いに出されているコメントを見ましたが、滑走路の長短ではなく本数が大きな課題です。
2本あれば離陸用と着陸用に使い分けできるので、多くの飛行機(乗客)を飛ばせますが、1本しかないのであれば着陸機の合間に離陸機を入れるので、最大離発着数は半分以下の効率になります。そうなると飛行機の大型化で客数を稼ぐことになりますが、伊丹を廃港にでもしない限りの兵庫県内の需要でしか利用されないでしょう。チャーター便ならなおさら大型化による人数稼ぎは厳しいでしょう
(追伸)滑走路1本(2800m)で2000万人以上の旅客を捌く福岡空港を例に出すまでもなく、不合理な規制を前提にしなければ滑走路1本でも物理的に旅客数1000万人~1500万人を捌く事は十分可能です。福岡空港はもちろん九州の拠点空港である為、比較的大型の航空機が就航しており、勿論24時間空港です。一方現在の神戸空港はがんじがらめの規制の中での実態であり、運用時間を含めた無用の規制が無くなる将来は現状の延長上とは異なるものかもしれません。
現状からの類推でしか未来を見ようとしない人は別ですが、本来1時間圏人口1000万人のポテンシャルを持つ海上24時間空港である神戸空港ですから潜在能力は十分です。旅客を兵庫県に限定する理由があるはずもなく、就航便や機体の大型化も利用客と航空会社が決めてくれるでしょう。自由競争となる将来が楽しみです。