現在波止場町1番地にある老朽化した神戸水上警察署を建替移転させる計画が進行中です。新しい警察署はポートアイランドは北公園の東側(港島3丁目1番)に建設中でしたが、建物は竣工し、1月13日から新庁舎が稼動しました。
新庁舎は地上6階、延床面積4,226㎡の鉄骨造で総工費約14億円。神戸の街並を意識してレンガ調の落ち着いたデザインとなりました。
近隣には神戸水上消防署もあり、この移転で神戸の海の護りの要が集約したことになります。
今後はポートアイランドから神戸市沿海の治安と秩序を守ります。
新庁舎の稼動によって、次に注目されるのは旧庁舎です。そもそもこの移転は同庁舎の老朽化と非耐震性が指摘されていた上で、波止場町の今後の在り方を検討する「都心とウォーターフロントを考える会」の提言「波止場町1番地の将来像」に端を発しています。デザイン都市・神戸の推進に向けて、都心と親水エリアのアクセス強化と眺望改善によって、都心の賑わいをウォーターフロントエリアへと広げる計画で、その一環として海岸通の南側沿いに立ち並ぶ建物を移築して、再び旧居留地から直接、海を臨める景観を取り戻そうというプランです。
その第一弾としてまず水上警察の移転計画がスタートしたという訳です。新庁舎が完成したので旧庁舎は近い内に解体されるものと思われます。
昭和56年に竣工した旧警察署はいかにも庁舎然とした建物でした。
水上警察の移転でとりあえず第一歩を踏み出したこのプロジェクトですが、最大の課題は敷地の7割を占める神戸第二地方合同庁舎の存在です。本館(東側の大きな建物)、別館(西側の小さな建物)の二棟から構成される巨大庁舎群です。本館は1985年築、別館は1959年に建設されました(現本館の建設後、旧本館が別館となりました)。より老朽化の進む別館は近畿財務局によって「売却可能財産」として位置づけられています。従って水上警察に続いて同庁舎別館も比較的近い将来、売却後、解体される可能性は高いかもしれません。問題は市がこの土地と建物を購入する必要があるということです。
波止場町にはすでに海沿いにポケットパークが存在することをご存知でしょうか。みなと公園です。少しくたびれた地味な公園ですが、昭和48年に整備された歴史ある公園です。波止場町移転プロジェクトとプロムナード整備の折にはリニューアルされることでしょう。
「波止場町1番地の将来像」の提言にはみなと公園と建物移転後の跡地が一体化された親水公園と海沿いのプロムナードの様子が描かれています。ここで描かれているのは水上警察署と神戸第2地方合同庁舎別館が解体された場合のイラストです。オレンジ色の大阪湾水先区水先人会の建物と庁舎本館は残った状態です。解体の実現性が最も高い二棟をまず対象としたものと思われます。
こちらが現状です。真ん中の二棟が無くなるだけでも開放感は大きく広がることでしょう。
私は以前、この波止場町の建物移築計画の解決策として、神戸地方合同庁舎の集約を提言しました。波止場町にある神戸第2地方合同庁舎はその名前から分かる通り、2番目の合同庁舎であり、第1庁舎としての位置付けの神戸地方合同庁舎が加納町6に存在します。付近を高層ビルに囲まれるこちらの庁舎は地上9階 地下1階 延床面積15,978㎡の建物で1972年の竣工。築後40年を経た建物で耐震性と老朽化の問題があり、この建物を高層ビルに建て替えて、第2庁舎の機能と集約するという案です。建物は国土交通省の管轄なので、市がどうこうする事はできません。また現在、この古い建物は耐震化工事が進行中とあって、当分建て替えは無い事となりました。
この他、第2合同庁舎の移転には入居する第五管区海上保安本部の対処を考える必要があります。一昨年、尖閣諸島沖の漁船衝突ビデオのネット流出で注目されたのが同本部です。水上警察の移転もそうでしたが、海上保安庁の移転には同本部が抱える巡視船や巡視艇もセットで考える必要があります。現在も建物の裏に巡視艇等が停泊しており、庁舎からすぐに出動できる体制が整っています。
ここからは完全に私の妄想ですが、やはり将来的には二つの庁舎の移転集約を進めて貰いたいです。そこで写真のように近接地で港に面した遊休地を購入し、新庁舎を建設。新しい土地の購入費及び新庁舎の建設費には現庁舎二棟の敷地売却益を充てます。これで第2庁舎跡は晴れて都心から直接海が臨める親水広場の整備が可能となります。また第1庁舎跡は民間企業による再開発により新たに高層ビルの建設がされることになります。有効的な土地活用と問題のスムーズな解決法として国に考えて貰えないでしょうかね。
現実には第2合同庁舎本館の耐震改修工事も予定されており、まだまだ波止場町の建物完全移転には結構な年月が掛かりそうです。まずは水上警察及び第2庁舎別館の解体の目処を付けることが当分の目標となりそうですね。
神戸水上警察署庁舎移転計画
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神戸水上署のポーアイ新庁舎初めて見ました…。私的には???のデザインで中途半端な感じがします。
三ノ宮 元町から旧居留地・波止場町辺りは、まとまった土地の供給も少ないし神戸の心臓部分にあたるエリアなので大切に開発して欲しいと思います。
ところで、江戸町の神戸市第4庁舎公売の入札も間近です。かなりの応募者が予想されますが、今までどちらかと言うと暗いイメージの通りでしたが、デビスの建て替えに始まり危機管理室(賛否は別にして…。)の建設などで通りに華やかさが出てきたところです、願わくばレジではなく商業要素の強いビルを建ててくれる事業主に落札して欲しいものです。
ハーバーランド、コーナンの横ののフットサルが昨年で営業終了
跡地は未定
フットサルコート跡地は、とりあえずumie来客者のバス専用大型駐車場として、暫定利用。
その後の具体的運用は未定
ポーアイ新庁舎、なんか可愛い建物ですね。
女性的な感じもして、なかなか良いです。
旧居留地の2号線周辺は、異国情緒ある港町の風情も漂い、最も神戸らしい地域のひとつとして、観光面でもとても魅力的だと思います。
そこを親水公園として憩いの場を作るのは大変いいと思いますが、いかんせん交通の便が悪い。なかなか三宮から徒歩で行くにはしんどい距離です。
そこで是非導入を検討してほしいのは、路面電車(LRT)です。
新神戸駅からフラワーロードを南下して、三宮を経由して東遊園地先の2号線で、西へ向かい、メリケンパークを過ぎ、神戸駅までを繋ぎます。
大阪もLRTを難波~阿倍野に計画していますが、LRTが似合うのは港町神戸こそ最適と思います。
同じく港町のサンフランシスコ、シドニーなどはLRTが観光資源になっています。
ハコモノ勝負の大阪に対して、風景自体に価値のある神戸はまだその資産を十分に生かしていないと思います。
sirokumaさん
新庁舎のデザインには賛否あるとは思いますが、立地性からあまり目につく場所ではないので、まあこういった外観でも問題はないのかなと思います。
旧4号館跡の再開発ですが、やはり場所柄、オフィス系の開発になるのでしょうね。低層部に賑わいを生む施設になると良いです。
入札の結果が楽しみですね。
たなかさん
情報ありがとうございました。閉鎖されていたので気になっていました。
まーさん
ちょっと大学の建物のような感じですよね。
夢想家さん
私もLRTの導入は急ぐべきだと思います。窓の大きなLRTは乗るだけでも観光の一部になります。来神した人にポートライナーで一周させると好評です。
ここは酷い神戸第2地方合同庁舎別館ですね
神戸新聞NEXT|社会|ワケあり“お化け屋敷” べっぴん神戸港に水差す
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201701/0009811147.shtml
波止場町1番地の概要
http://www.city.kobe.lg.jp/information/project/innovation/toshin/img/081125teigen-2.p…