ダルビッシュミュージアム

山本通1丁目計画 -ダルビッシュミュージアム-

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北野坂・山本通1丁目で新たなビルの建設工事が進められています。地上5階建ての建物になる予定で、北野の景観に相応しい洋館風のデザインとなるようです。建物の設計は一粒社ヴォーリズ建築事務所が担当。同社は創業100年を越える老舗建築事務所。明治より多くの洋館や近代ビルを手掛けてきました。神戸では旧ナショナルシティ銀行神戸支店(現大丸神戸店旧居留地38番館・1929年竣工)が有名です。従って洋館設計のプロフェッショナルです。

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※グーグル・ストリート・ビューより引用

こちらが以前の建設地。老朽化した雑居ビルが売物件として出されていました。

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現在、旧建物は解体され、新ビルの建設工事がスタートしています。基礎工事から地上躯体へ移り変わる段階にあると思いますが、地上5階建の規模の建物建設としては珍しくタワークレーンが設置されています。施工は大林組です。敷地面積が意外に広く、結構な規模の建物になるかもしれません。

実はこの建物の建設については、年初に各メディアが報じています。なんとこの建物は「ダルビッシュ・コート」 という名称が与えられる予定なのです。米大リーグ・テキサスレンジャーズのダルビッシュ・有投手の所蔵品を収めた記念館で、建築主は同投手のお父さんです。

「なぜ神戸に?しかもなぜ北野に?」と思われる方も多いでしょう。イラン人であるダルビッシュ投手のお父さんはこれまで神戸でスポーツを行ってきたり、神戸マラソンでアドバイザリースタッフを務める等、色々とゆかりがあるようで、神戸を建設地に選んでくれたそうです。外国人の方から神戸をこうした観点から評価して貰えるというのは嬉しい事ですね。

建物の3階に記念品等が展示され、5階にはイベントスペースが整備されるとのこと。他の階はペルシャ文化を紹介する事等に活用されるそうです。ぜひとも1階には多国籍料理店がひしめく北野らしくイラン料理が堪能できるレストランをオープンさせて欲しいですね。建物の竣工は今年8月、記念館の開業は今年11月です。新たな神戸の観光名所の誕生です。

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北野坂は市により歩道の再整備が行われ、歩道の幅員拡張や段差解消、電柱の地中化、街灯、花壇、ベンチの化粧直し等が行われました。ただ電線の地中化は全て完了してはいないようです。ぜひとも早期の完全地中化を実現して欲しいと思います。

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北野は南京町と等しく観光客の集中するエリアです。個人的には頻繁に行く場所ではないので、歩くだけで色々な発見があり、ワクワクする街でもあります。



POSTED COMMENT

  1. 淀屋 より:

    いいことですね。本当にありがたい話です。かなり人を集めますね。あの親子はなかなかです。子供は球場を寄付している。
    話はそれますが、神戸市は北野を全く活用できなかったです。
    ここはロケーションから南青山に匹敵する場所で、本来ならファッションの聖地になっていた。
    ワールド等のファッションメーカーの本社をボーアイに移さず、北野周辺をファッション特区にして集積していれば、凄いことになっていた。新規のファッションメーカーや海外からの日本初のショップが集積・林立して世界的なファッション拠点となっていた可能性があった。
    ボーアイは人のいないファッションタウン。メーカーはファッション情報は東京から。これでは不可能。メーカーと生活者が一体の街でないとファッションは生まれない。北野なら可能。北野は観光地でなく、活きた街になり、日本全国から人が集まった。もっとももとからの居住者は嫌がるからできなかったのかも。

  2. モアイ より:

    ごめんなさい。「ダル・ビッシュ有」、電車で吹き出してしまいました(笑)
    この計画は普通に、ダルビッシュファンとして嬉しいですね。まさか神戸に出来るとは。
    超高層の建設こそありませんが、面白い計画が増えてきましたね。

  3. しん@こべるん より:

    淀屋さん

    そうですね。ポーアイをファッションタウンというのは無理がありました。当時の開発の勢いの前ではこうした先見性を持つのは難しかったのかもしれませんね。ワールドもポーアイ本社を売却して三宮に戻るという選択肢は有り得るでしょうかね。

    モアイさん

    無意識で、点の位置を間違えてました。ご指摘ありがとうございます。建物的にも北野に馴染むデザインになりそうです。

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