こべるん ~変化していく神戸~

再開発や超高層ビルの誕生によって変化していく神戸の街並みを追っています。

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平成30年度神戸市予算に見る都心・三宮/ウォーターフロント地区の再整備 

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神戸市より平成30年度予算案が発表されました。今年度はようやく様々な大型プロジェクトの具体化が進み始めましたので、来年度はこれらのプロジェクト推進・具現化を更に確実にする為の予算編成となっている内容です。これまでは「検討」としての予算ばかりが並び、具体的に何を行うのかも定かではないというのが通例でしたが、プロジェクトの基本方針が定まってきたので、内容も具体性を帯びています。それではその中味を見てゆきましょう。

都心・三宮の再整備、ウォーターフロント地区の魅力向上
予算額: 85.21億円

1. 都心・三宮の再整備
合計額: 3.63億円

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新バスターミナル整備関連 約5,300万円

◇バスターミナルビルI期事業計画(案)の作成、バス乗降場の検討
◇再開発会社への出資・運営資金の貸付
◇新バスターミナルの整備にあわせた歩行者ネットワーク(回遊性)の向上を検討

バスターミナルの整備に向けて具体的な準備作業を進めます。再開発会社の設立、I期ビルの事業計画作成、そして駅や周辺施設からのアクセス整備の検討を行う模様です。II期地区整備、JR三ノ宮駅駅前広場再整備、新東改札開設を見据えた3層ネットワークと新バスターミナルの整備による周辺道路の再編内容を固めます。

駅前広場・三宮クロススクエア整備関連 約6,500万円

◇JR三ノ宮駅南側駅前広場の再整備計画策定
◇「三宮クロススクエア」の整備を見据えた周辺道路の概略設計
◇阪急北駅前広場の整備方針検討

三宮ターミナルビルの閉館に伴い、いよいよ南側広場を活用したJR駅ビルの建て替えが始動します。これに合わせて駅前広場を駅ビルに先んじて再整備しなければなりません。加えて三宮クロススクエアもまずはこの駅前広場に接する部分から先行整備が始まります。また着工済の神戸阪急ビル建て替え中から工事が必要な旧さんきたアモーレ広場の整備方針も策定し、駅周辺の将来像を具体化させます。

市庁舎周辺の再整備 約1.06億円
◇新中央区総合庁舎(市役所本庁舎3号館跡)の基本設計
◇東遊園地の再整備基本設計、にぎわい創出事業

3号館の解体を始めると共に跡地に建設される総合庁舎の設計作業が進められます。年度内に具体的な規模やデザインが公表されるものと思われます。東遊園地はファーマーズマーケットの拡大開催や芝生広場の継続に充当されるものと思われます。東遊園地は南側部分も含めて全体構造から見直しを図るべきかと思います。

都心公共交通の強化 約4,800万円
◇ポートライナー輸送力増強策の検討(ポートライナー三宮駅ホーム拡張の予備設計、8両化導入可能性検討)
◇BRT/LRTの導入可能性の検討(連節バス運行の社会実験実施)

神戸空港民営化を控え、ポートライナーの輸送力増強は待った無しの状況です。8両編成化は各駅の拡張工事が必要となる為、まずは空港線の駅を優先するべきですが、最も時間を要するのは三宮駅の改修です。JR新駅ビルの低層部に食い込むする形での拡大が検討されています。駅ビル建て替えに合わせて、先行部分供用開始も視野に入れるべきかと思います。LRTは架線/軌道レスのスマートレールの導入検討をして欲しいですね。市長への手紙で提案したいと思います。

その他 9,000万円
◇三宮プラッツのリニューアル工事

すでに公募で提案されたプリズム屋根を取り付ける案が採用さる予定の三宮プラッツのリニューアル工事が開始され、年度内の完成を目指します。

バスターミナル再開発会社への出資、総合庁舎の設計、三宮プラッツの整備工事以外はまだ検討段階を脱するに至ってはいませんが、これまでの検討とは異なり、設計へ通じるプロセスとして必要な具体化を前提とした内容である為、評価出来る検討と言えるのではないかと思います。しっかりと検討結果を開示し、具体性を示して欲しいと思います。

2. ウォーターフロント地区の魅力向上
合計額: 81.58億円

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中突堤周辺地区・新港突堤西地区の再整備 約80億円
◇ポートタワー・海洋博物館・中突堤中央ビルのリニューアル
◇次期再開発の事業化に向けた取組み(突堤基部地区の土地買収)
◇ウォーターフロントエリアの緑地等の管理運営への民間活力の導入

かなり大きな予算がこの項目に割かれました。さらに細かな配分がどう行われるのか定かではありませんが、昨年のメリケンパークに続き中突堤の観光施設群がリニューアルされます。ポートタワーは8年程前に照明のLED化に伴って改修された際には盛り返しましたが、近年の来場者数は減少に転じています。海洋博物館も抜本的なテコ入れが必要ですが、これらの施設にも民間活力を導入するべきかと思われます。中突堤中央ビルは改装ではなく、建て替えの方向での検討をするべきです。新港突堤基部は再開発の決定した西地区に続き、東地区等の次期開発に備えた土地買収を進める模様です。

ウォーターフロント地区-都心間の回遊性向上 約1.6億円
◇税関前交差点周辺のフラワーロードと一体感のあるデザインへの改修、立体横断施設の設計
◇メリケン波止場前交差点における歩道橋の概略設計
◇ 京橋ランプ周辺道路の再整備検討
◇ 神戸港振興協会と神戸観光局の統合

ウォーターフロントと都心を隔てる国道2号線は心理的な壁として大きな存在です。税関前やメリケン波止場前交差点の歩道橋もそんな心理的隔たりを増長させる構造物です。これらを改修する事で改善が見込めるのかどうかをよく見極める必要があります。

ウォーターフロントについては大胆な施策を盛り込んで欲しいですね。ポートタワーにはスカイデッキの増設、海洋博物館はその用途の変更も含めた検討を行い、集客性の高い民間ビジネスの誘致も視野に入れて欲しいと思います。兵庫県の計画する神戸ビーフのPR施設も中突堤の建物のどれかに整備される可能性も高いです。新港地区は大地権者である住友倉庫や三菱倉庫、それらのグループ会社である不動産会社とも連携し、突堤部も含めた面的な開発をグランドデザインに基づいて進める事が肝要です。

既成市街地の活性化に向けた検討
予算額: 36.23億円

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◇ 区役所整備(新北区/兵庫区庁舎整備、新西区庁舎の基本設計)
◇北鈴蘭台駅前地区再開発事業
◇垂水中央東地区再開発事業 
◇新長田駅前広場の再整備検討

昨年から引き続き、各区の区役所建て替えをはじめとした地域拠点の整備が継続されます。北鈴蘭台駅前や垂水駅前の再開発事業にも予算が配分された事も特徴です。

陸・海・空の広域交通結節機能の強化
予算額: 98.67億円

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広域幹線道路の整備促進
大阪湾岸道路西伸部/神戸西バイパス等の未整備区間の整備

国際コンテナ戦略港湾の推進
神戸港への集貨
高規格コンテナターミナルの整備

神戸空港コンセッション

これらは全て今年度からの継続事項です。悲願の湾岸線延伸部の開通は展望施設や路外パーキングの構想は出ていますが、具体的な着工時期やスケジュールに関しては何も出て来ません。早期の着工を期待したいです。神戸空港のコンセッションについてはいよいよ関西エアポートが運営を始めます。ターミナルビルの改装等から着手するようですが、規制緩和に向けてのプロセスを着実にしていって欲しいと思います。同時にアクセス性の向上も必須です。

その他特筆すべき事項

◇市営地下鉄西神・山手線と阪急電鉄神戸線の相互直通運転の検討 1,000万円
地下鉄と阪急電鉄との相互直通運転を含む今後の交通ネットワークのあり方についての調査・検討

乗り入れ箇所の決定を早急に済ませ、実現に向けての具体的なスケジュールを立案するところまで進めて欲しいと思います。

◇兵庫運河周辺整備・活性化 2.5億円
運河沿いプロムナード等における緑地、案内サイン、夜間照明の整備

運河プロムナードは更に南に延伸されるようです。神戸卸売市場本場跡地再開発もI期地区が完了し、II期地区の活用検討を開始しなければなりません。エリアの活性化・人口増に寄与する施策が必要です。

◇ 民間事業者による新たなレンタルラボ施設整備への支援
新たなレンタルラボビルの整備費用を助成(補助総額:9.9億円)

次のレンタルラボ施設は神戸市の関連団体でなく民間企業に建設・投資を促したいところです。空室率は少ないはずですので、賃貸オフィス/ラボビジネスとして大手や地場デベロッパーの参入を実現できればというところでしょうか。

◇企業拠点移転補助制度の拡充 1.6億円
東京23区以外からの移転について、オフィス賃料補助率を拡充(1/8 → 1/4)

23区外からの移転について制度拡充というのはどんな狙いがあるのでしょうか。逆のような気もするのですが、敢えての逆張りでしょうか。

◇ 六甲山・摩耶山の活性化 1億円
三宮からまやビューラインおよび六甲ケーブルへの直行バス運行の社会実験、山上遊休施設等を利活用した「賑わい創出事業」の助成拡充等

函館も長崎もですが、夜景を観光資源としている都市は必ず中心部から公共交通機関を使って直接、夜景スポットを訪れる事が出来ます。ようやく神戸でもこのサービスが提供される事になります。

◇ 公共交通機関におけるバリアフリー化の推進  3.1億円
鉄道駅舎のホーム柵・エレベーター導入、ノンステップバスの導入等にかかる助成(ホーム柵:JR三ノ宮駅、阪急神戸三宮駅)

市営地下鉄三宮駅ではホームドアがようやく導入されました。まずは三宮エリアの各駅にホームドアを設置を促進し、安全性の高い都心駅の整備を進めて欲しいですね。

来年度も三宮の各再開発プロジェクトの本格始動に向けての下準備を着実に進めるといった布陣のようです。その間、ウォーターフロント地区の施設リニューアルを先行させます。具体的な改修については順次明らかにされていくものと思われます。リニューアルの完了によって集客性を大幅に高めたメリケンパークに続き、中突堤周辺部の活性化が進む1年になるものと思われます。

category: 特集・シリーズ

thread: 神戸 - janre: 地域情報

2018/02/23 Fri. 06:00 [edit]   トラックバック: 0 | コメント: 0

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