トアロード

下山手通3丁目計画 トアロードと生田新道交差点角地

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トアロードと生田新道交差点西角で計画されている再開発プロジェクト。角地の中華料理店、クリーニング屋の入る雑居ビル、タワーパーキングの三つの建物を解体し、土地を集約化した上で一体的に建て替えを行う計画でしたが、最終的に地権者合意に至らず、角地とそれ以外に分かれて、それぞれが単独で開発を行う事になりました。

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こちらが一体化計画当初の完成予想パースです。地上11階建てで、1-3階がテナントの店舗、4-11階が賃貸住宅となる複合ビルとなる予定でした。コーナー部は丸みを帯び、低層部のアルミカーテンウォールと中高層部のガラス手摺が特徴的で角地に相応しい存在感のある建物になるはずでした。

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今後、西側の雑居ビルとタワーパーキングの跡地には12階建ての建物が建設されます。1階が店舗(クリーニング店)、エントランス、駐車場、2階がテナント店舗2区画(55平米・85平米)、3-12階が賃貸住宅24戸となります。来年3月の着工予定ですが、外壁の色調等、ディテールはこれから詰められる予定ですが、賑わいに貢献できるよう配慮されるとのことです。また角地も1フロア・50平米程度のテナントビルが建設されるようです。

一体的な開発は断念されてしまい、非常に残念です。これが再開発の難しいところてすね。地権者全体が完全合意に至らず、変形型に建設を余儀なくされたビルは多く見受けられます。三宮中央通り西側の大丸神戸店向かいの三角地は大小様々なビルが立っていますが、街区を一体的に再開発する計画がありましたが、一地権者の合意が得られなかったために、断念された過去があるようです。

今後、三宮地区を中心に再開発が活発化します。その際には地権者の合意形成がスムーズに図られるような有効的なインセンティブ制度が必要なのではないかと思われます。



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POSTED COMMENT

  1. 摩耶山 より:

    まこと残念なお話です。このようなことがあちこちでおこれば、もっと残念です。理由を神戸市が分析し、再発防止策を・・とは思うのですが。

  2. hp より:

    あらら…一体開発されてたら北側のマンションとの連続性が出来て良い雰囲気になりそうだったのに残念です

  3. カン より:

    いつも思うのですが、日本は東京でさえ、こうした狭小地の分譲による開発頓挫が
    いたるところで見られ、また成功した事例でも莫大な時間と費用が土地をまとめる
    ということだけに費やされています。

    逆手に取れば、それをいくばくかでも解消する手段を手に入れれば、国内では他都
    市に対して大きなアドバンテージを得るということでもあります。
    ある程度相対的な規模(プロジェクトに対する権利者の割合があまりに差があるな
    ど)や個別事情などで、公共性を優先する場面を法律や条例で規定することも必要
    ではないでしょうか?

    道路整備では既に土地収用法などもありますので、現実的には適用範囲を操作する
    だけで実現可能かと思います。日本は、電波と同じ有限の公共性資産であるはずの不動産に対する公共意識が希薄です(固定資産税を取ることばかり考える公務員の
    性質のためかと思われますが)。
    小手先の景観条例や看板規制など、不条理だが実績のある規制を、そこからの水揚
    げで食べているはずの公僕手動でこねくり回すことばかりに執心せず、実効性のある土地利用手法をどう整備するかを考える必要があると思います。

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